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IT全般

会話で学ぶメソッド

トム

・都内自社開発IT企業勤務/javaのバックエンドエンジニア
/java歴10年以上 ・首都圏在住30代
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎

メソッドとは何か?

プログラムの“メソッド”って、結局なんなの?

関数と何が違うのか、正直あやふやで…

いいところに気づいた。

その“あやふやさ”は、言葉の歴史を知らないと生まれるんだ。

まずは語源からいこう。

method は“道”だった

“method”は、ギリシャ語の methodos が語源なんだ。

  • meta:〜に沿って
  • hodos:道、進み方

つまり “目的に向かって進む道筋” という意味。

道…? プログラムっぽくないね

むしろ逆。

プログラムは“処理の道順”そのものだ。

哲学的な意味合い

昔の哲学者にとって、methodとは

“どうやって真理にたどり着くか”だった。

デカルトの『方法序説』も、まさにそれ。

つまり…考え方の手順?

そう。

“何をするか”より、“どう進むか”。

これがメソッドの本質。

プログラミングに来るとどうなる?

プログラム世界ではこう変換される。

  • 目的:何かの処理をしたい
  • 方法:その処理への道筋
  • それを名前付きで再利用可能にしたもの

それが メソッド

例で見ると

int add(int a, int b) {
    return a + b;
}

これは“足し算という目的”への道筋を定義している。

じゃあ、メソッドって処理の塊?

半分正解。でももう一歩深い。

関数との違いはどこ?

関数(function)は数学寄りの概念。

  • 入力 → 出力
  • 世界から独立している

一方、メソッド

  • 何かに“属している”
  • その“何かの状態”を前提に動く

具体例で

class Dog {
    int energy;

    void bark() {
        energy--;
    }
}

この bark() は Dog に“属している”。

そして Dog の状態を前提にしている。

なるほど。

犬という存在の“振る舞い”なんだ。

そう。

メソッドとは オブジェクトの振る舞いを定義する道筋

ここで一段深く行く

B「実はオブジェクト指向は哲学的でもある。」

  • データ → 存在(名詞)
  • メソッド → 行為(動詞)

言語っぽい…

その通り。

オブジェクト指向は“世界を文章として捉える”考え方なんだ。

だから「メソッド」なんだ

もし“function”という言葉だけだったら、

世界はただの計算機の集まりになる。

でも“method”という言葉を使うことで、

  • 誰が
  • どんな文脈で
  • どう振る舞うか

を表現できる。

まとめると

  • 語源は「道・進み方」
  • メソッドとは「目的に向かう処理の道筋」
  • オブジェクトに属し、その“振る舞い”を表す
  • 世界を文章のように記述するための概念
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