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AI

AI時代のブログのありかたについて考えてみた

トム

・都内自社開発IT企業勤務/javaのバックエンドエンジニア
/java歴10年以上 ・首都圏在住30代
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎

最近、AIの進化がすさまじく、毎日SNSのタイムラインがAIの話題で持ちきりですよね。

便利なツールにワクワクする半面、私のような「文章を書くこと」を生業にしている人間にとっては、正直「私たちの仕事、この先どうなるの?」と、冷や汗をかいているのが本音です。

数ヶ月前、試しにChatGPTやGeminiに、「〇〇の書き方」といったノウハウ系の記事をいくつか書かせてみました。

出てきたアウトプットを見て、私は言葉を失いました。

あまりにも、クオリティが高すぎたのです。

文章は自然で、構成は論理的。情報の網羅性も高く、私が何時間もかけてリサーチして書く記事と遜色ないか、むしろそれ以上でした。

特に「知識」や「ノウハウ」をまとめるタイプの記事は、AIの圧勝です。

その瞬間、ハッキリと理解しました。

「あ、このままだと、私のブログはAIに食われる側だ」と。

何を隠そう、私のこのブログも、これまで「役立つ知識」や「ノウハウの提供」で多くのアクセスを稼いできました。読者の皆さんの「知りたい」に応える形で、記事を量産してきた自負があります。

でも、その「知識」をAIが私より速く、正確に、大量に提供できるとしたら…?

私が存在している意味はあるのでしょうか。

AIが書いた記事が検索結果の上位を埋め尽くす時代。

私たち人間のブロガーは、どうすれば生き残れるのか?

これから書く記事に、どんな「価値」が生まれるのか?

今回は、このAI時代に「淘汰されるブログ」と「生き残るブログ」について、私のリアルな悩みと、「もう、こうするしかない」と腹をくくった“AI時代のブログのありかた”について、正直にお話しします。

もしあなたがブロガーでなくても、AI時代に「自分の価値」をどう出すか悩んでいる方なら、きっとヒントがあるはずです。

AI時代、私たちに残された道は「体験」と「感情」のシェアだけ

先に結論からお伝えします。

AI時代に私たちブロガーが生き残る道は、ズバリ「自分にしか書けない体験」と「そこから生まれたリアルな感情」を書くことです。

もう、これ以外に道はないとさえ思っています。

理由はシンプルです。

AIは、インターネット上にある膨大な「知識」や「情報(二次情報)」を学習し、最適化してまとめるのが得意です。

しかし、AIは「体験」することができません。

AIは、締め切り前夜の絶望感を知りません。

AIは、初めて自分の記事がバズった時の、心臓が飛び出るような高揚感を知りません。

AIは、勇気を出して書いた記事が炎上した時の、胃がキリキリするような痛みも知りません。

これらはすべて、生身の人間だけが持つ「一次情報」であり「感情」です。

AIの土俵で勝負してはいけない

考えてみてください。

淘汰される可能性が高いブログ記事:

  • 「〇〇する方法10選」(AIは10秒で「100選」を出せます)
  • 「〇〇とは? わかりやすく解説」(AIがもっとわかりやすく解説できます)
  • 「最新ニュースのまとめ」(AIが24時間、自動で更新できます)

これらはすべて「知識」や「情報」であり、AIが最も得意とする土俵です。

ここで勝負を挑むのは、人間が電卓に暗算の速さで挑むようなもの。

AI時代に価値が残るブログ記事:

  • 「〇〇を100回試して失敗した私が、たった一つ見つけた成功法則」(失敗談=体験)
  • 「AIに記事を丸投げしたら、PVが半分になって泣いた話」(リアルな失敗+感情)
  • 「あの炎上騒動の時、私が本当は言いたかったこと」(葛藤=感情)

どうでしょう。

後者の記事は、AIには絶対に書けません。

そして、あなたが読みたいのは、どちらの記事でしょうか?

答えは明らかだと思います。

これからのブログは、知識の提供から、体験と感情の共有へと、その役割を大きくシフトさせていく必要があるのです。

私のブログもAIに頼りまくっています

と、ここまで偉そうなことを語ってきましたが、何を隠そう、私自身、このブログ運営でAIに頼りまくりです。

もはやAIなしでは記事が書けない体になっています…

記事の構成案、タイトルの候補出し、リサーチの手伝い、誤字脱字のチェック…。

正直、AI導入前の3倍は作業効率が上がりました。導入当初は、それはもう大興奮でした。

「AI、天才すぎる! これで記事を月100本生産できる! 私、最強のブロガーになれる!」

そう本気で思っていたのです。

しかし、数ヶ月が経過し、ある異変に気づきました。

「あれ…? なんだか最近、記事のPVが伸び悩んでいる…?」

アナリティクスを分析しても、理由はハッキリしません。記事のクオリティはAIのおかげで上がっているはず。更新頻度も落ちていない。

悩んだ末、過去に書いた記事と、AIの助けを借りて書いた記事をじっくりと読み比べてみました。

そして、気づいたのです。

AIに頼って書いた記事は、確かに「正しい」し「論理的」です。しかし、致命的に「面白くない」。

もっと言うと、「私の“熱量”や“個性”が消えていた」のです。

そこにあったのは、どこかで読んだことがあるような、誰が書いても同じような、当たり障りのない「平均点」の文章でした。

読者は、AIが書いた「完璧な情報」を読みに来ていたのではありません。

不完全でも、熱量が高く、ちょっと偏っていて、人間味のある「私の言葉」を読みに来てくれていたのです。

(余談ですが、AIに「面白い冗談を言って」と頼んだら、「布団が吹っ飛んだ」レベルの、とんでもなくスベるギャグが返ってきたことがあります。AI、キミはまだ「人間の機微」というものが分かっていないね…と、なぜか少し安心しました)

この経験から学びました。

AIはあくまで優秀な「アシスタント」です。しかし、AIを「著者」にしてはいけません。著者は、私自身です。私たち人間の「体験」と「思考」こそが、記事の核であるべきなのです。

知識系ブログの末路(私のブログも例外ではありません)

AIに頼ることのリスクを身をもって知った私ですが、それ以上に恐れているのが「知識系ブログ」そのものの未来です。

先ほども触れましたが、これまでブログの王道ジャンルだった「知識系」「ノウハウ系」は、AIの登場によって、最も危険な(=淘汰されやすい)ジャンルになってしまいました。

なぜなら、情報の「正確性」「網羅性」「速報性」において、人間に勝ち目がないからです。

  • AIは24時間365日、最新の情報を学習し続けます。
  • 人間が徹夜でリサーチしてまとめる情報を、AIはわずか10秒で、より正確に生成します。

例えば、これまでのブログ記事。

「東京 おすすめランチ10選」

この記事は、数年後にはこうなっているかもしれません。

AI:「こんにちは。あなたの現在地と、今日の気分、アレルギー情報を教えてください。予算1万円で、今から15分以内に予約が取れる、星4.0以上のフレンチを3軒ご提案します」

「おすすめクレジットカード比較」

これも、こうなるでしょう。

AI:「あなたの先月の支出データを分析しました。結果、現在のカードAより、新しく出たカードBに切り替えた方が、年間10,000ポイント多く貯まる計算です。切り替え手続きを開始しますか?」

…どうですか?

人間が書いた「まとめ記事」、読む必要がなくなりますよね。

知識は「検索して調べる」から「AIに聞いて対話する」に変わっていきます。

私たちブロガーが提供してきた「知識」の価値が、根底から覆されようとしているのです。

私のブログも、こうした「知識」で読者の方に価値を提供してきた部分が非常に大きいです。

過去の「バズった記事」ほど、AIに代替されやすい内容であることに気づいた時、本気で血の気が引きました。

AI時代に価値を生む「3つの差別化戦略」

では、絶望して筆を折るしかないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

AIが台頭する時代だからこそ、人間にしかできない領域に、私たちのリソースを集中させるべきなのです。

AIに食われないために。

私が本気で「これしかない」と思っている、3つの差別化戦略をご紹介します。

戦略1:徹底的な「一次情報」と「失敗談」

AIは、ネット上にある「二次情報」をまとめるのは得意です。

しかし、AIは自分で「体験」した「一次情報」を持っていません。

ここが最大の差別化ポイントになります。

  • AIでも書ける記事:「最新AIツールAの機能10選」(公式ドキュメントを読み込めば書けます)
  • 人間にしか書けない記事:「最新AIツールAを導入したら、会社の機密データが全部消えて、本気でクビを覚悟した話」(これは、体験した人にしか書けません)

特に価値が高いのは「失敗談」です。

AIは「正しい答え」は出せますが、「盛大な失敗」はできません。

人間は、他人の成功体験よりも、リアルな失敗談にこそ共感を覚えます。

「こうしたら上手くいった」という記事より、「こうしたら大失敗した。だからあなたは絶対に真似しないでほしい」という記事の方が、100倍価値があります。

あなたの失敗は、誰かにとって最高の「一次情報」なのです。

恥ずかしがらず、どんどんシェアしていくべきです。

戦略2:「最新情報」への“超”速リアクション(と感情)

「情報の速報性ではAIに勝てない」と言いました。

それは事実です。

しかし、私たち人間には「AIより速いもの」があります。

それは「感情」のリアクションです。

AIの学習データは、少し古い場合があります(※最近はリアルタイム検索も進化していますが)。

それ以上に、「たった今、発表されたニュース」や「今朝、タイムラインでバズったトレンド」に対して、人間である“私”が、どう感じたか。

ここに価値が生まれます。

  • AIでも書ける記事:「速報:〇〇が新サービスを発表。概要まとめ」(これは通信社やAIの役目です)
  • 人間にしか書けない記事:「速退:〇〇の新サービス、速攻で使ってみたけど、正直『コレジャナイ感』がすごかった理由」「〇〇の発表を見て、私は10年前に体験したあの“悔しさ”を思い出し、不安で眠れない」

情報の速さに、個人の感想や哲学を乗せる。

この「速報性+感情」のセットが、AIには真似できない強力な武器になります。

戦略3:いっそ「AI」について書きまくる(メタ戦略)

これは少しメタ的な視点ですが、非常に有効です。

今、世の中の誰もがAIに不安や興味を持っています。

AI時代だからこそ「AIをどう使うか」「AIにどう向き合うか」というテーマそのものが、人間の体験が最も求められる「キラーコンテンツ」になります。

考えてみてください。

AI自身に「AIに仕事を奪われない方法」を聞いても、どこか他人事のような、一般的な答えしか返ってきません。

しかし、人間である私たちが書くなら、こうなります。

  • 「AIにブログ記事を100本発注して、収益がどう変化したか全データ公開」
  • 「AIアシスタントに私のスケジュール管理を1ヶ月任せたら、夫より優秀だった件について」
  • 「AIに“人生の悩み”を相談し続けたら、AIが病んできた(気がする)話」

これらはすべて、AIを「使った」人間にしか書けない、最高の「体験談」です。

AIという「時代の波」そのものを、自分のコンテンツにしてしまうのです。

これからのブログは「論文」ではなく「エッセイ」だ

AI時代に生き残るための「差別化戦略」は、記事の内容だけではありません。

「文体」そのものも、大きく変わっていく必要があります。

私は、これからのブログは「論文」ではなく「エッセイ」であるべきだと考えています。

淘汰される文体(AIが得意な文体):

  • 客観的で、淡々と事実を述べる「論文調」「教科書調」。
  • 「~です。」「~ます。」だけで、書き手の感情や体温が一切感じられない文章。
  • 「である」調で、無機質に結論だけを提示する文章。

これらは、AIが最も得意とする書き方です。そして、AIが書いた記事と、人間が書いた記事の「見分けがつかない」状態を生み出してしまいます。

これからの時代に求められる文体(人間にしか書けない文体):

  • 書き手の「感情」や「人柄」が滲み出る「エッセイ調」「手紙調」。
  • 「~だと思うんですよね!」「~で本気で泣きそうになりました(笑)」
  • 「正直、ここは自信がありません。皆さんはどう思いますか?」

読者は、AIでも手に入る「情報」を求めて、あなたのブログに来るわけではありません。

その情報を「誰が」語っているのか。「あなた」という著者、その「人柄」に会いに来てくれるようになります。

ストーリーテリングの重要性

そして、文体以上に重要なのが「ストーリーテリング(物語性)」です。

AIは「結論」と「理由」を書くのは得意です。

(悪い例:10kg痩せました。理由はジョギングです。)

人間は、「結論」に至るまでの「経緯」や「背景」にこそ共感します。

(良い例:なぜジョギングを始めたのか。最初は3日坊主だったこと。雨の日に挫折しそうになったこと。それを乗り越えて10kg痩せた時の景色。)

AIは「正しい答え」を書きます。

私たち人間は「共感できる物語」を書きましょう。

「10kg痩せた方法」という“知識”よりも、「私が10kg痩せるまでに捨てた3つのプライド」という“物語”の方が、AI時代の読者の心には、きっと深く刺さるはずです。

まとめ:AIを「敵」ではなく「最強の壁打ち相手」にする

AI時代のブログのありかたについて、私の不安と、考えうる戦略をすべてお話ししました。

間違いなく、AIの登場によって、知識やノウハウを提供してきたブロガー(私自身を含みます)は、大きな岐路に立たされています。

「これまで通り」は、もう通用しません。

しかし、私は絶望していません。

なぜなら、AIは「敵」ではなく、私たちの「体験」と「感情」を、より深く掘り下げるための「最強の壁打ち相手」になってくれるからです。

AIは「原稿を代わりに書かせる便利な奴隷」ではありません。

(そんな使い方をしていたら、先日の私のように、自分の個性を失うだけです)

AIは、自分でも気づいていない「自分の価値」を言語化してくれる、最高のパートナーです。

私自身、この記事を書く前も、AIに壁打ちを手伝ってもらいました。

私: 「AIに仕事を奪われそうで、正直怖いんだよね」

AI: 「なぜ『怖い』と感じるのですか? 具体的にあなたの業務のどの部分が、AIに代替されると考えていますか?」

私: 「知識をまとめる記事が書けなくなること。そしたらPVが下がって、収益がなくなるかもしれないから…」

AI: 「なるほど。では逆に、AIに代替されない、あなただけの『強み』や『体験』は何ですか?」

私: 「…AIに頼りすぎてPVが下がった『失敗談』かな(苦笑)」

AI: 「それです。その『失敗談』こそ、他の誰にも書けない、AIにも書けない、あなただけの価値ある『一次情報』です。それを記事にすべきです」

…お分かりでしょうか。

このAIとの「対話」そのものが、この記事の核(=一次情報)になっています。

AIに書けない「あなただけの体験」を。

AIより「アツい感情」を込めて。

それこそが、AI時代のブログのありかたであり、私たち人間のブロガーに残された、唯一の道なのだと確信しています。

私も今日から、AIには書けない「失敗談」と「リアルな感情」を、もっともっと、このブログでさらけ出していくつもりです。

AI時代という荒波を、一緒に生き残っていきましょう。

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