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Java入門

JavaのJSON変換|Jackson・Gson使い方比較

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JSON(JacksonとGsonの比較)

トム

SESで約8年、環境を変えられないもどかしさの中にいました。32歳で自社開発企業に転職し、今はClaude Codeと自動化で、仕事も時間も組み直している途中です。
・Javaバックエンドエンジニア(Java歴12年以上)
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎
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JavaでJSON変換するなら、Jackson・Gson・org.jsonの3つを押さえれば実務で困ることはありません。

迷ったらJacksonから始めれば間違いないですが、案件によってはGsonやorg.jsonのほうが手早く済むこともあります。

この記事では、3大ライブラリそれぞれの導入手順・シリアライズ/デシリアライズのコード例・アノテーション活用法を、コピペで動くサンプル付きで比較します。

プロジェクト規模別の選び方も示すので、ライブラリ選定で迷っている方もすぐに判断できます。

PARTS LIST /目次

JSONとは?Javaで扱うための基礎知識

最初に、JSONそのものについて簡単におさらいします。

JSONは「JavaScript Object Notation」の略で、テキストベースの軽量なデータ交換フォーマットです。

人間にとってもプログラムにとっても読み書きがしやすいため、Web APIでのデータ通信や設定ファイルなど、幅広い用途で利用されています。

JSONの基本的な構造(オブジェクトと配列)

JSONの構造は、たった2つの基本ルールで成り立っています。

ルール

  1. オブジェクト: {} (波括弧) で囲まれ、"キー": 値 のペアがカンマで区切られた集まりです。他のプログラミング言語におけるマップや連想配列に似ています。
  2. 配列: [] (角括弧)で囲まれ、値がカンマで区切られたリストです。

これらを組み合わせることで、複雑なデータ構造も表現できます。

{
  "name": "山田 太郎",
  "age": 30,
  "isMarried": true,
  "skills": [
    {
      "language": "Java",
      "experience": 5
    },
    {
      "language": "Python",
      "experience": 2
    }
  ]
}

この例では、全体が1つのオブジェクトです。

name や age といったキーに対して文字列や数値が設定され、skills キーにはオブジェクトを要素に持つ配列が設定されています。

XMLとの違いとメリット

JSONと比較されるフォーマットにXMLがあります。

XMLが主流だった時代もありますが、2010年代以降は多くの場面でJSONが選ばれるようになりました。

項目JSONXML
記法{} と [] を使うシンプルな構造タグで囲む冗長な構造
可読性人間が読みやすいタグが多く読みにくいことがある
データ量軽量でデータ量が少ない終了タグが必要なためデータ量が多くなる
パース速度高速比較的遅い

JSONは シンプル・軽量・高速 というメリットがあり、特にWebアプリケーションとの相性が抜群です。

JavaでJSON変換する方法の全体像

Javaの標準APIにはJSON変換の機能がありません。そのため、JavaでJSON変換を行うには、専門のライブラリを利用するのが一般的です。

あわせて読む

JSON変換の代表的なライブラリ

JavaのJSON変換ライブラリは数多く存在しますが、特に広く使われているのが以下の3つです。

ライブラリ

  • Jackson: 事実上の標準(デファクトスタンダード)です。高機能かつ高性能で、Spring Bootなどのフレームワークでは標準で採用されています。
  • Gson: Googleが開発したライブラリです。シンプルなAPIで直感的に使いやすく、Android開発などで人気があります。
  • org.json: 軽量で依存関係が少ないのが特徴です。サードパーティライブラリをあまり追加したくない場合や、簡単なJSON操作に適しています。

迷ったら、次の順で判断すると失敗しません。

まずプロジェクトがSpring Bootかどうかを確認し、Spring Bootなら標準採用されているJacksonをそのまま使うのが最短です。

Spring Bootでなく、かつ依存関係をできるだけ増やしたくない小規模なツールであれば、シンプルなAPIのGson、あるいは外部依存ゼロのorg.jsonが選択肢になります。

String ⇔ JSON変換の基本的な流れ

JavaでのJSON変換の基本的な処理は、次の2つの方向性があります。

  1. シリアライズ(Javaオブジェクト → JSON文字列): Javaのオブジェクトを、APIで送信したりファイルに保存したりできるJSON形式の文字列に変換します。
  2. デシリアライズ(JSON文字列 → Javaオブジェクト): APIから受け取ったJSON形式の文字列や、ファイルから読み込んだJSON文字列を、Javaのプログラムで扱えるオブジェクトに変換します。

この2つの変換をいかにスムーズに行えるかが、ライブラリ選定の重要なポイントになります。

オブジェクトとJSONの相互変換(2つの向き)
JAVA OBJECTJavaオブジェクトUser(id, name)。Javaのプログラムで扱える形
⇄
JSON STRINGJSON文字列{"id":1,"name":"佐藤 一郎"}。APIで送受信・ファイルに保存できる形
変換
向き
シリアライズ
Javaオブジェクト → JSON文字列
デシリアライズ
JSON文字列 → Javaオブジェクト
NOTEJackson・Gsonなどのライブラリがこの変換を担当します。

Jackson・Gson・org.json比較表

3つのライブラリの特徴を一覧で比較します。プロジェクトの要件に合わせて選択してください。

項目JacksonGsonorg.json
開発元FasterXMLGoogleJSON.org
パフォーマンス高速(ストリーミング対応)中程度軽量だが低速
学習コストやや高い(機能が多い)低い(直感的API)低い(シンプル)
Spring Boot標準○(デフォルト採用)××
Android対応○○(人気)○
オブジェクトマッピング○(強力)○(シンプル)△(20251224版からfromJson())
おすすめ場面業務アプリ・API開発小〜中規模・Android簡易的なJSON操作

ライブラリ選定では、実は依存関係の軽さが意外な決め手になることがあります。

Jacksonのjackson-databindはjackson-core・jackson-annotationsを連鎖的に依存へ含めるためjarサイズが大きくなりがちですが、org.jsonは単一jar・外部依存ゼロで完結します。

2026年9月のMaven Centralのjar(Jackson 2.22.3・Gson 2.14.0・org.json 20260814)で比べてみました。Jacksonは3つ合わせて約2.3MB、Gsonは依存のerror_prone_annotationsを含めて約330KB、org.jsonは約88KBです。

AWS Lambdaのようなサーバーレス環境やコンテナイメージでは、依存の軽さが起動速度やイメージサイズに直結するため、この差が選定理由になることもあります。

機能の○×だけでなく、既定の挙動にも違いがあります。同じクラスとJSONを両方に渡して実行した結果が次の表です(Java 21.0.5・Jackson 2.15.3・Gson 2.13.1、どちらも設定を変えない状態で確認)。Gson 2.14.0でも同じ結果になりますが、LocalDateの行だけは異なります。

同じクラス・JSONを渡したときJacksonGson
nullのフィールド"email":nullと出力する項目ごと省略する
クラスにない項目がJSONにある例外(UnrecognizedPropertyException)無視して読み込む
getterのないprivateフィールドだけのクラス例外(InvalidDefinitionException)フィールドをそのまま出力する
LocalDateのフィールド例外(InvalidDefinitionException)2.13.1は例外(JsonIOException)。2.14.0は例外にならず、"date":{"year":2026,"month":9,"day":26}のように内部の値に分けて出力する
引数なしコンストラクタがないクラス例外で読み込めないコンストラクタを呼ばずに読み込める

Jacksonは想定外の入力を例外で止める「厳しめ」の既定、Gsonは読めるところまで読む「ゆるめ」の既定です。Gsonでは、JSONの項目名とクラスのフィールド名がずれていても例外にならず、値がnullのまま進んでしまいます。外部APIのレスポンスをGsonで読むときは、テストで値が入っているかを確かめておくと安心です。

Jacksonを使ったJSON変換

ここでは、最も人気のある Jackson を使ったJSON変換の方法を解説します。

多くのJavaプロジェクトで採用実績があり、まず習得すべきライブラリといえるでしょう。

Mavenを使用している場合、pom.xml に以下の依存関係を追加します。

<dependency>
    <groupId>com.fasterxml.jackson.core</groupId>
    <artifactId>jackson-databind</artifactId>
    <version>2.22.3</version>
</dependency>

Gradleの場合は build.gradle に以下を追加します。

implementation 'com.fasterxml.jackson.core:jackson-databind:2.22.3'

なお、後継のJackson 3が2025年10月に正式リリースされています(この記事では3.2.3で動作を確認)。Spring Boot 4ではJackson 3が標準になり、Jackson 2の自動設定は非推奨になりました。

Jackson 3では、groupIdとパッケージ名がcom.fasterxml.jacksonからtools.jacksonに変わり、動作にはJava 17以上が必要です(アノテーションのcom.fasterxml.jackson.annotationだけは変わりません)。例外も非検査例外のJacksonExceptionが基本になるため、この記事のJackson 2系のコードは、importの書き換えなしでは3系で動きません。

Jackson 2系も2.21・2.18が長期サポート版として保守されているので、Spring Boot 3系や既存のプロジェクトでは2系を引き続き使えます。3系へ移る場合は、公式の移行ガイドを参照してください。

オブジェクトをJSONに変換する(シリアライズ)

JavaオブジェクトをJSON文字列に変換するには、ObjectMapper クラスの writeValueAsString() メソッドを使います。

まず、変換対象となるJavaクラス(POJO)を定義します。

public class User {
    private int id;
    private String name;

    // コンストラクタ、ゲッター、セッターは省略
}

次に、このUserオブジェクトをJSONに変換します。

import com.fasterxml.jackson.databind.ObjectMapper;

public class Main {
    public static void main(String[] args) throws Exception {
        ObjectMapper objectMapper = new ObjectMapper();
        User user = new User(1, "佐藤 一郎");

        // JavaオブジェクトをJSON文字列に変換
        String json = objectMapper.writeValueAsString(user);

        System.out.println(json); 
        // 出力: {"id":1,"name":"佐藤 一郎"}
    }
}

たったこれだけで、JavaオブジェクトをJSON文字列に変換できました。

実務Tips

ObjectMapper はスレッドセーフなので、毎回 new する必要はありません。

static final フィールドで1つだけ生成し、アプリケーション全体で使い回すのが定石です。

不要なインスタンス生成を避けることで、パフォーマンスも向上します。

JSONをオブジェクトに変換する(デシリアライズ)

逆に、JSON文字列をJavaオブジェクトに変換する(パースする)には readValue() メソッドを使用します。

import com.fasterxml.jackson.databind.ObjectMapper;

public class Main {
    public static void main(String[] args) throws Exception {
        ObjectMapper objectMapper = new ObjectMapper();
        String json = "{\"id\":2,\"name\":\"鈴木 花子\"}";

        // JSON文字列をUserオブジェクトに変換
        User user = objectMapper.readValue(json, User.class);

        System.out.println(user.getName()); // 出力: 鈴木 花子
    }
}

readValue() の第2引数に変換先のクラスを指定するだけで、自動的にマッピングしてくれます。直感的に使えます。

ObjectMapperでの相互変換(入力・メソッド・出力)
項目
シリアライズ
デシリアライズ
入力
Userオブジェクトid = 1 / name = "佐藤 一郎"
JSON文字列{"id":2,"name":"鈴木 花子"}
メソッド
writeValueAsString(user)
readValue(json, User.class)
出力
JSON文字列{"id":1,"name":"佐藤 一郎"}
Userオブジェクト第2引数のクラスに変換。user.getName() の出力は「鈴木 花子」
NOTE上の2つのコード例の値をそのまま使っています。

アノテーションで変換ルールをカスタマイズ

Jacksonの強力な機能の1つが、アノテーションを使った柔軟なカスタマイズです。いくつか代表的なものを紹介します。

  • @JsonProperty("json_key_name"): JSONのキー名とJavaのフィールド名を個別に指定できます。
  • @JsonIgnore: 特定のフィールドをJSON変換の対象外にします。
  • @JsonFormat(pattern = "yyyy-MM-dd"): 日付型のフォーマットを指定できます。
import com.fasterxml.jackson.annotation.JsonIgnore;
import com.fasterxml.jackson.annotation.JsonProperty;
import java.util.Date;

public class Book {
    @JsonProperty("book_id")
    private int id;
    
    private String title;
    
    @JsonIgnore
    private String internalMemo; // このフィールドはJSONに出力されない

    // 省略
}

このようにアノテーションを使うことで、コードの可読性を保ちながら変換ルールを細かく制御可能です。

あわせて読む

Jackson 3(Spring Boot 4)での書き方

Spring Boot 4や、Java 17以上の新しいプロジェクトでJackson 3を使う場合の書き方です。依存関係はtools.jackson.core:jackson-databindに変わります。Gradleでは次のように書きます。

implementation 'tools.jackson.core:jackson-databind:3.2.3'

同じ変換をJackson 3で書くと、次のようになります。

import java.time.LocalDate;
import tools.jackson.databind.json.JsonMapper;

public class Jackson3Sample {
    public record Event(String name, LocalDate date) {}

    // JsonMapper は作成後に設定を変えられないので、builder で設定してから build する
    private static final JsonMapper MAPPER = JsonMapper.builder().build();

    public static void main(String[] args) { // throws 宣言は不要(例外は非検査例外)
        String json = MAPPER.writeValueAsString(new Event("勉強会", LocalDate.of(2026, 9, 26)));
        System.out.println(json);

        Event event = MAPPER.readValue(json, Event.class);
        System.out.println(event);
    }
}

実行すると{"name":"勉強会","date":"2026-09-26"}が出力され、読み込んだ結果はEvent[name=勉強会, date=2026-09-26]になります(Jackson 3.2.3・Java 21で確認)。

Jackson 2系との違いは3つです。設定をbuilder()で決めてから作るJsonMapperを使うのが基本です。例外は非検査例外になり、mainにthrowsを書かなくてもコンパイルできます。LocalDateもモジュールを登録せずに"2026-09-26"の形で出力されます。

Gsonを使ったJSON変換

次に、Google製のライブラリ Gson を見ていきましょう。シンプルさが魅力で、手軽にJSON変換を始めたい場合におすすめです。

pom.xml に以下の依存関係を追加します。

<dependency>
    <groupId>com.google.code.gson</groupId>
    <artifactId>gson</artifactId>
    <version>2.14.0</version>
</dependency>

Gradleの場合は以下を追加します。

implementation 'com.google.code.gson:gson:2.14.0'

Gsonでのシンプルな変換例

Gsonでの変換は Gson クラスのインスタンスを使います。

import com.google.gson.Gson;

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        Gson gson = new Gson();
        User user = new User(1, "高橋 三郎");

        // シリアライズ: Javaオブジェクト → JSON
        String json = gson.toJson(user);
        System.out.println(json); // 出力: {"id":1,"name":"高橋 三郎"}

        // デシリアライズ: JSON → Javaオブジェクト
        String inputJson = "{\"id\":2,\"name\":\"田中 由美\"}";
        User user2 = gson.fromJson(inputJson, User.class);
        System.out.println(user2.getName()); // 出力: 田中 由美
    }
}

Jacksonと似ていますが、toJson() と fromJson() という分かりやすいメソッド名で、よりシンプルに記述できます。

実務Tips

GsonはデフォルトでnullフィールドをJSON出力から省略します(Jacksonはデフォルトでnullのまま出力する点と対照的です)。

またデシリアライズ時、JSON側に存在しないキーに対応するフィールドは自動的にnullのままになるため、後続処理でNullPointerExceptionを招きやすい点に注意してください。

カスタムフォーマット・型アダプタの使い方

Gsonでも、TypeAdapter を使うことで特殊なデータ型の変換ルールを定義できます。

例えば、特定のクラスを常に大文字の文字列としてシリアライズしたい、といったカスタマイズが可能です。

日付型やenumなど、特殊なデータ型の変換ルールをカスタマイズしたい場合に役立ちます。

例えば、GsonBuilder で日付フォーマットを指定する場合は次のように記述します。

Gson gson = new GsonBuilder()
    .setDateFormat("yyyy-MM-dd")
    .setPrettyPrinting()
    .create();

org.jsonを使った軽量な変換

org.jsonは、より低レベルな操作が中心のライブラリです(20251224版からJSONObject.fromJson()でJSONをPOJOに変換することもできます)。

POJOクラスを定義せずに、動的にJSONを組み立てたり、値を取得したりする場合に便利です。

pom.xml への記述例です。

<dependency>
    <groupId>org.json</groupId>
    <artifactId>json</artifactId>
    <version>20260814</version>
</dependency>

JSONObjectとJSONArrayの基本操作

JSONObject はマップのようにキーと値でデータを保持し、JSONArray はリストのように値を順序付けて保持します。

import org.json.JSONObject;
import org.json.JSONArray;

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        // JSONオブジェクトの作成
        JSONObject user = new JSONObject();
        user.put("id", 1);
        user.put("name", "渡辺 四郎");

        // JSONArrayの作成
        JSONArray skills = new JSONArray();
        skills.put("Java");
        skills.put("SQL");

        user.put("skills", skills);

        System.out.println(user.toString(2)); // インデント付きで出力
    }
}

手軽に値を取り出す・書き込む方法

put() メソッドで値を書き込み、getString() や getInt() などの型付けされたgetメソッドで安全に値を取り出せます。

String jsonStr = "{\"id\":10,\"name\":\"伊藤 五月\"}";
JSONObject obj = new JSONObject(jsonStr);

int id = obj.getInt("id");
String name = obj.getString("name");

System.out.println("ID: " + id + ", Name: " + name);

オブジェクトマッピングの手間がない分、手軽にJSONデータを直接操作できるのがメリットです。

JSON文字列の妥当性チェック(バリデーション)

受け取ったJSON文字列が正しい形式かどうかを事前に確認したい場合、org.jsonのJSONObjectは不正なJSONを渡すとJSONExceptionをスローする性質を利用できます。

専用のバリデーションライブラリを追加しなくても、try-catchで囲むだけの簡易チェックが可能です。

String maybeInvalidJson = "{\"id\": 1, \"name\":}"; // 値が欠けている不正なJSON

try {
    JSONObject obj = new JSONObject(maybeInvalidJson);
} catch (JSONException e) {
    System.out.println("不正なJSONです: " + e.getMessage());
}

Java JSON変換の実践テクニック

ネストされたJSONの扱い方

JSONのオブジェクトが入れ子になっている場合、Java側もクラスを入れ子にして定義することで、JacksonやGsonで簡単にマッピングできます。

{
  "orderId": "A-001",
  "customer": {
    "name": "鈴木 一郎",
    "address": "東京都..."
  }
}

このJSONに対応するJavaクラスは以下のようになります。

public class Order {
    private String orderId;
    private Customer customer;
    // getter, setter
}

public class Customer {
    private String name;
    private String address;
    // getter, setter
}

ListやMapとの相互変換

List<User> のようなコレクションも、ライブラリが自動的にJSON配列に変換してくれます。

逆にJSON配列から List<User> のようなジェネリクスを使った型にデシリアライズするには、TypeReference を使った型指定が必要です。

Jacksonでは TypeReference を使って、型情報を実行時に保持したまま安全に変換できます。

String jsonArray = "[{\"id\":1}, {\"id\":2}]";
List<User> userList = objectMapper.readValue(jsonArray, new TypeReference<List<User>>(){});

Null値やOptionalの処理

Jacksonのデフォルトでは、JavaオブジェクトのnullフィールドはJSONにも"fieldName": nullとして出力されます(Gsonは既定で省略します)。

これを出力しないようにするには、Jacksonで以下のように設定します。

objectMapper.setSerializationInclusion(JsonInclude.Include.NON_NULL);

また、Java 8以降で導入されたOptionalを正しく扱うには、jackson-datatype-jdk8のような専用モジュールを追加すると便利です。

実務でよくあるつまずきが、LocalDate/LocalDateTimeの直列化です。

これらをJacksonでそのまま変換しようとすると、jackson-datatype-jsr310モジュールの追加を忘れてInvalidDefinitionExceptionが発生するケースが少なくありません。

依存関係に同モジュールを追加したうえで、objectMapper.registerModule(new JavaTimeModule())を呼び出すことで解決できます。

ここまでのjackson-datatype-jdk8・jackson-datatype-jsr310はJackson 2系の話です。Jackson 3ではOptionalやjava.timeへの対応がjackson-databindに組み込まれたため、モジュールの追加やregisterModuleは不要です。

あわせて読む

Java JSON変換でよくあるエラーと解決方法

型不一致エラー

JSONでは "age": "20" のように数値が文字列で表現されることがあります。

Java側で int age; のように数値型で受け取る場合、"20" のように数値として読める文字列は、JacksonもGsonも標準で 20 に変換します。型不一致エラーになるのは、"age": "二十" のように数値として読めない文字列が入っているときです(Jackson 2.22.3は InvalidFormatException、Gson 2.14.0は JsonSyntaxException)。

解決策: JSONの形式に合わせてJavaクラスのフィールドの型をStringにして受け取り、あとから変換します。独自の変換処理(JacksonならJsonDeserializer、GsonならTypeAdapter)を用意する方法もあります。

デフォルトコンストラクタ未定義エラー(InvalidDefinitionException)

Jacksonでデシリアライズする際、変換先のクラスに引数なしのデフォルトコンストラクタがないと、インスタンスを作れずに例外が発生します。Jackson 2.15.3で試すと、引数2つのコンストラクタだけのクラスは InvalidDefinitionException、引数1つのコンストラクタだけのクラスは MismatchedInputException になりました。

Lombokの @AllArgsConstructor のみを付けている場合に起きやすいエラーです。なお、Java 16以降の record 型は、Jackson 2.12以降なら追加のモジュールや設定なしで読み込めます。

解決策: Lombokの場合は @NoArgsConstructor を追加します。

引数なしコンストラクタを足せないクラスでは、@JsonCreator と @JsonProperty で、JSONの項目とコンストラクタの引数を対応させます。

あわせて読む

JSONパース時の例外

JSONの構文が正しくない(例:カンマが抜けている、括弧が閉じていない)場合に発生します。

解決策: エラーメッセージをよく読み、どの部分でパースに失敗したかを確認します。オンラインのJSONバリデーターなどで構文をチェックするのも有効です。

文字コードや日本語処理の注意点

ファイルからJSONを読み込んだり、HTTPレスポンスで受け取ったりする際に日本語が文字化けすることがあります。

解決策: データの入力・出力時には、文字コードをUTF-8に明確に指定しましょう。

InputStreamReaderなどを使う際に文字コードを指定することで、多くの文字化け問題を防げます。

よくある質問

Q1. JavaでJSON変換するには何を使えばいいですか?

A1. Jackson・Gson・org.jsonの3ライブラリのいずれかを使うのが一般的です。Spring Bootプロジェクトなら標準採用のJacksonを、依存関係を増やしたくない場合はorg.jsonを選ぶのが基本的な判断基準です。

Q2. JacksonとGsonはどちらを選ぶべきですか?

A2. Spring Bootプロジェクトや高機能なアノテーションを使いたい場合はJacksonが適しています。Android開発やシンプルなAPIを重視する小〜中規模ツールにはGsonが向いています。

Q3. org.jsonはどのような場面で使いますか?

A3. POJOクラスを定義せずに動的にJSONを組み立てたい場合や、依存関係を最小限に抑えたい場合に向いています。オブジェクトマッピングは20251224版で加わったJSONObject.fromJson()が使える程度なので、大規模なデータ変換には不向きです。

Q4. JSON変換で InvalidDefinitionException が出るのはなぜですか?

A4. 変換先のクラスに引数なしのデフォルトコンストラクタが無いことが主な原因です。Lombokの@AllArgsConstructorのみを使っている場合や、jackson-datatype-jsr310を登録せずにLocalDate型を変換する場合に発生しやすいエラーです。record型はJackson 2.12以降なら追加の設定なしで変換できます。

Q5. JSONの日本語が文字化けする場合はどうすればいいですか?

A5. データの入力・出力時に文字コードをUTF-8へ明確に指定してください。InputStreamReaderなどを使う際に文字コードを指定することで、多くの文字化け問題を防げます。

Q6. JSONの構文が正しいか事前にチェックする方法はありますか?

A6. org.jsonのJSONObjectは不正なJSONを渡すとJSONExceptionをスローするため、try-catchで囲むことで簡易的なバリデーションが行えます。

まとめ|JavaでのJSON変換を使いこなそう

JavaのJSON変換を、基本から3大ライブラリ(Jackson, Gson, org.json)の使い方、実践的なテクニック、よくあるエラーまで見てきました。

初心者におすすめのライブラリ

もし、どのライブラリを使うか迷ったら、まずは Jackson から始めてみることを強くおすすめします。

理由は、Spring Bootの標準ライブラリであり、Web上の情報量も圧倒的に多いからです。

高機能で柔軟性も高いため、Jacksonを使いこなせれば、ほとんどの要件に対応できます。

プロジェクト規模に応じた選び方

最後に、プロジェクトの特性に応じたライブラリの選び方をまとめます。

  • 中〜大規模なWebアプリケーション開発: Jackson が最適です。豊富なアノテーションと高いパフォーマンスが魅力。
  • Android開発やシンプルなツール: Gson が扱いやすいでしょう。直感的なAPIで学習コストが低いです。
  • 依存関係を増やしたくない、簡単なJSON操作: org.json が役立ちます。手軽にJSONを構築・解析したい場合に便利です。

実務での判断に迷ったら、次のシンプルなルールを目安にしてください。

①Spring Bootプロジェクトなら迷わずJackson(既にデフォルトで入っている)、②既存プロジェクトに追加するなら既に使われているライブラリに合わせる、③新規の小規模ツールならGsonが手軽、の3つです。

ライブラリ選定で時間をかけすぎるよりも、まず動くコードを書いて慣れることが上達の近道です。

REVISIONS / 改訂履歴
REV.DATE内容
62026-10-16図解を描き直し(図面のデザインにそろえた)
52026-10-14まとめの言い回しを見直し。雰囲気だけの挿絵を外した
42026-10-04記載内容の事実確認と修正
32026-09-022026年9月時点の情報で全体を見直し(古い記述を2件更新)
… ほか1回の改訂
12025-09-23初版
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