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Claude Codeで iOS アプリのネタを毎朝自動で集めた話

トム

・都内自社開発企業勤務/Javaバックエンドエンジニア
/Java歴10年以上 ・首都圏在住30代
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎 詳細なプロフィール

「今度こそ iOS アプリを作るぞ」と意気込んだのに、1週間後にはネタを忘れている。私は過去に何度もこれをやらかしました。ネタ帳アプリに書いても、そもそもアプリを開くのを忘れる始末です。

そこで発想を切り替えて、Claude Code に毎朝 Reddit や Hacker News を巡回させ、有望そうな iOS アプリのアイデアだけを自分のメモに追記させる仕組みを作りました。運用を始めて1か月、ネタ切れで手が止まる感覚が完全に消えました。

この記事では、Claude Code の Skill として組み込んだ自動収集の中身と、4つの情報源の選び方、そして運用して気づいた"嫌いな点"までまとめて共有します。同じように個人開発でネタが尽きがちな人の参考になれば嬉しいです。

この記事でわかること

  • Claude Code を「コードを書く」以外に使う具体例
  • iOS アプリのネタを自動で拾ってくる4つの情報源
  • Python スクリプトと Skill を組み合わせた運用の設計
  • 1か月運用してわかった良かった点と違和感

Claude Codeで iOS アプリのネタ集めを自動化した理由

アプリ開発で詰まる場所の9割は「何を作るか」の段階でした。コード自体は Claude Code が爆速で書いてくれるのに、そもそものネタがないと起動すらしない。私の場合、手を動かす前の企画フェーズで止まっていたわけです。

ネタ切れで手が止まる問題をどう捉え直したか

以前の私は「アイデアが降ってくるまで待つ」派でした。シャワー中にひらめいたメモを貯める、みたいなやつです。ただ、ひらめきには再現性がなく、3か月に1個しか良いネタが浮かばないペースでした。

そこで「降ってくるのを待つ」から「取りに行く」へ方針転換しました。世界中の開発者が Reddit で相談している未解決の悩みや、Hacker News で盛り上がっている新サービスを眺めれば、ネタの種は山ほど転がっています。

「作る前」をAIに任せるという発想

Claude Code の使い方として出回っている記事は、ほとんどが「コードを書かせる」系です。ただ私は、むしろコードを書く前のフェーズにこそ AI の価値があると感じています。

毎日30分、英語の掲示板を読んで翻訳して取捨選択する作業は、正直やりたくありません。ここを Claude Code に丸投げできれば、私は「出てきた候補を選ぶ」だけに専念できます。思考の一番おいしい部分だけ残す作戦です。

仕組みの全体像と選んだ4つの情報源

構成はシンプルで、Python スクリプトが生データを取得し、Claude Code が分析と追記を担当する二段構えです。間を JSON でつないでいるだけなので、拡張も切り離しも容易です。

Reddit・Hacker News・Product Hunt・RSS の役割分担

情報源を1つに絞らなかったのは、それぞれ毛色が違うからです。ざっくり整理するとこんな感じでした。

ソース得意分野ノイズ度
Redditユーザーの生の悩み・要望
Hacker News技術トレンド・Show HN
Product Hunt完成済みプロダクトの着想
RSS(IndieHackers等)個人開発者の実例

Reddit は r/AppIdeasr/iOSProgramming のように、ネタが生で転がる場所を選びました。Product Hunt は「すでに誰かが作った類似品」を知るのに便利で、差別化ポイントを考える材料になります。

Claude Code の Skill として組み込んだ理由

単体の Python スクリプトではなく、Claude Code の Skill にしたのには理由があります。Skill にすると、自然言語で「アイデア集めて」と頼むだけで、収集から分析、ファイル追記までを1コマンドで回せます。

Gemini など別の LLM API を使う手もありましたが、Claude Code 自身に分析させた方がトークン課金もなく、既存の会話コンテキストも活用できて合理的でした。外部依存を減らすほどメンテが楽になるのは、過去の個人開発で何度も痛感したポイントです。

実際の収集フローを3ステップで解説

仕組みの中身は、大きく3つのステップに分かれています。1ステップずつ見ていくと、どこを自作してどこを Claude Code に任せているかが見えてきます。

Step1: Pythonスクリプトで生データを取ってくる

最初のステップは Python 側の担当です。sources_config.json に列挙したサブレディットとキーワードを総なめし、過去に取得済みの投稿を除外してから標準出力に JSON で吐き出します。

cd .claude/skills/ios-app-idea-collector && \
  .venv/bin/python collect_ideas.py

取得済みのIDは seen_entries.json に記録しているので、翌日以降は差分だけを拾ってくれます。ここを作り込みすぎず、Claude Code に渡す前処理だけに徹したのが軽量に保てたコツでした。

Step2: Claude Code が重複除外とスコアリング

JSON を受け取った Claude Code は、まず既存の アプリアイデア.md を読み込み、すでに書いてある案と重複しないかチェックします。続いて、独自性・ターゲット明確度・upvote 数の3軸で並べ替え、上位10件だけ残します。

このスコアリングを Python 側で書かなかった理由は、判定ロジックが曖昧だからです。「独自性が高いか」を条件分岐で表現するのはしんどく、LLM に任せた方が素直でした。

Step3: カテゴリ別に アプリアイデア.md へ追記

最後に、選ばれた10件を既存のカテゴリ(ゲーム系、生産性・ツール系、ヘルス・ウェルネス系など10種)に振り分けて追記します。アプリ名は日本語で簡潔にし、説明は20〜40文字に圧縮するルールにしています。

- **静音ポモドーロ** - 集中中の通知を家族にも共有するiOSアプリ
- **英語ツイート採点** - 投稿前に自然さを5段階で判定するツール

Markdown のリスト形式に揃えておくと、あとで読み返すときに視認性が高く、気に入った案をコピペで別ファイルに移すのもワンステップで済みます。

1か月運用してわかった メリットと嫌いな点

良いことばかり書いても嘘くさいので、正直な感想を残します。結論、メリットの方が大きかったですが、無視できない違和感も出てきました。

良かった点: ネタ帳が勝手に育つ安心感

一番大きかったのは、精神的な余裕が生まれたことです。ネタ帳が毎日10件ペースで増えていくと、「作るものがなくなる」心配が消えます。手を動かす日は「どれにするか選ぶ」から始まるので、スタートのハードルが低いです。

副次効果として、英語圏の流行を自然にキャッチできるようになりました。日本語メディアに降りてくる前の熱量を掴めるのは、個人開発者としてかなり嬉しいボーナスです。

違和感: 英語圏バイアスと"それ既出"問題

逆に気になったのが、収集元がほぼ英語圏なので、日本特有の文化や生活習慣を前提にしたアプリ案が出てこない点です。たとえば「町内会の回覧板を電子化」みたいなネタは一切浮かんできません。

もう1つは、App Store を検索するとすでに似たアプリが存在するケースが多いことです。Claude Code に「App Store 既存」のチェックまで追加するか、今後の改善ポイントとして積んでいます。

同じ仕組みを自分で作るときの3つの注意点

同じ構成を真似したい人向けに、私がつまずいたポイントを共有します。最初から気にしておけば、半日くらい時間を節約できるはずです。

API制限と sources_config.json の設計

Reddit の public JSON API は、User-Agent を設定しないと 429 エラーで弾かれます。私は最初 User-Agent を省略して1時間無駄にしました。設定ファイル側で必須項目にしておく方が安全です。

サブレディットとキーワードを増やしすぎるとノイズが爆発するので、最初は3〜5個に絞るのをおすすめします。多いほど良いという発想は、ここでは逆効果でした。

Claude Code Skill にする境界線の決め方

Skill 化するかどうかの判断は、「自然言語で起動したい操作かどうか」で決めました。Python スクリプト単体で済むならそのままで良く、複数ツールの連携や判断を伴う操作だけ Skill に寄せています。

SKILL.md に手順を箇条書きで書いておけば、Claude Code が迷わず動いてくれます。ここで曖昧な表現を使うと、実行のたびに挙動がブレるので要注意です。

定期実行(CronCreate)でハマった罠

毎朝自動で走らせるために Claude Code の CronCreate を使ったのですが、最初は仮想環境のパスがずれて動きませんでした。launchd や cron と違い、Claude Code 側のワーキングディレクトリは明示的に指定しないと期待した場所になりません。

私はスクリプト側で cd を絶対パスで書き、Skill 内からフルパスで呼ぶ形に落ち着きました。再現性が命の自動化では、環境依存を最後まで疑うのが鉄則です。

ネタ集めの自動化で変わった開発スタイル

この仕組みを運用し始めてから、私の個人開発の進め方そのものが変わりました。以前は「作る→疲れる→止まる」の3フェーズ構造で、最初の「何を作る」に時間を溶かしていました。今は、朝コーヒーを飲みながらネタ帳を眺めて、手を動かしたい案を1つ選ぶだけで始められます。

もう一つ大きかったのは、自分の興味の変遷が可視化されたことです。過去1か月のネタ帳を見返すと、最初はゲーム系に惹かれていたのに、最近は健康管理系ばかり採択していました。自分でも気づかなかった価値観のシフトに、客観的なログで気づけるのは案外貴重です。

ネタ切れに悩む個人開発者こそ、Claude Code を「書かせる側」ではなく「探させる側」に使ってみてほしいです。コードを書く前の工程にこそ、自動化で手放せる時間がたっぷり眠っています。

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