近年、Javaの需要はシステム開発やアプリケーション開発の現場で依然として高く、学習を始める方が増えています。
私自身もJavaからプログラミングの世界に入り、参考書選びでつまずいたり、学習途中で挫折したりしてきました。だからこそ、この記事を通して、Java初心者が最適な一冊と出会い、効率的に学習を進められるようサポートしたいと考えています。
この記事を読めば、Java初心者が自分に合った参考書を見つけ、Java学習を成功させるための具体的な方法がわかります。
Java初心者に参考書が必要な理由

Java学習を始めるにあたり、「ネットの情報だけで十分では?」と考える方もいるかもしれません。しかし、特に初心者にとって、体系的にまとめられた参考書は学習の羅針盤となります。
独学のつまずきポイントはどこ?
Java独学で初心者がつまずきやすいのは、主に以下の3点です。
これらのつまずきポイントに対し、良質な参考書は丁寧な解説や図解で理解を助け、解決の糸口を示してくれます。
ネット情報との違いは?
インターネット上には無料でアクセスできるJavaの情報が豊富にあります。しかし、これらの情報には以下のようなデメリットも存在します。
ネット情報は特定の疑問を解決するには便利ですが、基礎からしっかり学びたいJava初心者には、まず信頼できる参考書を手元に置くことをおすすめします。
もちろんインターネットで十分という自身のある方はインターネットで学習を進めていったほうが効率的に学習ができます。
参考書を選ぶ前に知っておきたいこと

自分に合わない参考書を選んでしまうと、学習効率が下がるだけでなく、挫折の原因にもなりかねません。購入前に以下のポイントを確認しましょう。
自分のレベルを確認しよう
まずは、ご自身の現在のプログラミング経験やJavaに関する知識レベルを客観的に把握することが大切です。
「全くのプログラミング未経験者」なのか、「他の言語を少し学んだことがある」のかで、選ぶべき参考書のレベルは変わってきます。多くの参考書には対象読者のレベルが記載されているので、それを参考にしましょう。
目的に合った本を選ぶ重要性
Javaを学ぶ目的は何でしょうか?「Webアプリケーションを作りたい」「Androidアプリを開発したい」「業務でJavaを使う必要がある」など、目的によって習得すべき知識の範囲や深さが異なります。
目的に合致した内容が学べるか、将来的にやりたいことへの足がかりとなるかを見極める必要があります。
避けるべき参考書の特徴とは
初心者にとっては、以下のような特徴を持つ参考書は避けた方が無難です。
- 専門用語の解説が少ない、または難解すぎる本: 初心者が専門用語の壁にぶつからないよう、平易な言葉で丁寧に解説している本を選びましょう。
- コードの羅列が多く、説明が不足している本: なぜそのコードになるのか、という理由や背景が理解できないと応用が利きません。
- 情報が古すぎる本: Javaはバージョンアップが重ねられています。あまりに古い本だと、現在の開発環境と合わない可能性があります。出版年月日も確認しましょう。
- レビューや評判が極端に悪い本: 先人の意見は参考になります。ただし、個人の感想なので鵜呑みにしすぎず、複数の意見を参考に判断することが肝心です。
これらのポイントを踏まえ、慎重に参考書を選びましょう。
おすすめJava参考書

ここでは、Java初心者の学習目的に合わせたおすすめの参考書を1つだけご紹介します。複数選択肢があるよりも、1つだけの方が迷いがなく学習が始められるので、今回は1つに絞っています。
文法と基礎がしっかり学べる定番本
Javaの文法やプログラミングの基礎概念を網羅的かつ丁寧に学びたい初心者に最適です。
プログラミング学習の初期段階では、正しい文法ルールと基本的な考え方を確実に身につけることが、その後の応用力を養う上で非常に重要です。
スッキリわかるJava入門 第3版/インプレス/中山清喬 | ||||
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「スッキリわかるJava入門」は、ストーリー仕立てで解説が進み、豊富なイラストや図解で初心者が飽きずに学べるよう工夫されています。練習問題も充実しており、理解度を確認しながら進められる点が魅力です。このような定番書は、長年にわたり多くの学習者に支持されてきた実績があり、安心して学習に取り組めます。
Java学習を加速させる本の活用法

良い参考書を選んだとしても、ただ読むだけではJavaは身につきません。学習効果を最大限に高めるための活用法をご紹介します。
参考書+開発環境で学習効率UP
参考書で学んだ知識は、すぐに自分のパソコンに用意した開発環境で試すことが、学習効率を飛躍的に向上させます。
理由は、実際にコードを書いて動かすことで、知識が定着しやすくなり、エラーが出た場合の対処法も学べるからです。参考書に載っているサンプルコードを打ち込み、実行結果を確認する作業を繰り返しましょう。
Javaの開発環境としては、JDK (Java Development Kit) のインストールが必要です。そして、EclipseやIntelliJ IDEAといった統合開発環境 (IDE) を導入すると、コーディングやデバッグが格段にしやすくなります。多くの参考書では環境構築の手順も解説されているので、それに従って準備を進めましょう。
写経とアウトプットのバランス
参考書のコードを書き写す「写経」と、自分で考えてコードを書く「アウトプット」のバランスを取ることが、Java習得への近道です。
写経は、正しいコードの書き方やプログラムの構造を身体で覚えるのに役立ちます。しかし、写経だけでは「なぜそう書くのか」という理解が深まりにくいです。

プログラミングは「暗記」より「理解」です。
そのため、写経で基本を覚えたら、次は参考書の練習問題に取り組んだり、学んだ知識を使って簡単なプログラムを自分で作ってみたりすることが重要です。
例えば、「学んだ文法を使って、簡単な計算機プログラムを作る」といった目標を設定し、試行錯誤しながら完成させる経験は、大きな自信と実践力に繋がります。
まとめ:初心者が最初に選ぶべき一冊は?
これまでJava初心者の参考書選びのポイントやおすすめのタイプ、学習法について解説してきました。
もし、Java初心者が最初に手に取る一冊に迷ったら、「スッキリわかるJava入門」をおすすめします。
この本がJavaの文法や基本概念を非常に丁寧に、かつ分かりやすく解説しており、プログラミングが全く初めての人でも挫折しにくいように工夫されているからです。
豊富な図解や親しみやすいキャラクターによる対話形式の解説は、難解な専門用語に対する抵抗感を和らげてくれます。また、各章末には理解度を試す練習問題があり、着実に知識を定着させながら進められる点も、初心者にとって大きなメリットです。
多くのJavaエンジニアがこの本で基礎を築いてきた実績も、信頼性の証と言えるでしょう。