Claude CodeにGodotを触らせたいけれど、「Godot MCP」で調べると似た名前のプラグインがいくつも出てきて迷いませんか。
私はGodot 4.7のゲームを5本、MCPなしのClaude Codeだけで作ってきました。
それでも気になって、2026年9月30日に無料のgodot-mcpを自分のMacへ入れ、実際に動かしてみました。
結論として、MCPはエディタ操作と実行ログの受け渡しを肩代わりしてくれます。一方で、スクリプトはClaude Codeが直接書きます。
導入手順、無料版と有料版の違い、MCPを使わない場合のやり方まで、手元で確認した結果をもとにまとめます。
Godot MCPとは?AIがエディタを直接操作する仕組み
Godot MCPとは、Claude CodeやCursorなどのAIに、Godotのシーン作成・ノード追加・実行・ログ取得をさせるためのMCPサーバーです。
MCP(Model Context Protocol)は、AIが外部ツールを呼び出すための共通の規格です。
Godot向けには作者の違う実装が複数あり、どれも「Godot MCP」と呼ばれています。
この記事では、無料で一番広く使われているCoding-Solo版のgodot-mcp(npmパッケージ @coding-solo/godot-mcp)を中心に扱います。
中身をのぞくと、仕組みは意外と素朴でした。
godot-mcpは、呼ばれるたびにGodotをウィンドウなしで起動し、同梱のGDScriptに操作を実行させます。
実行ログには --script .../godot_operations.gd create_scene のような起動引数がそのまま出ていました。
godot-mcpがシーンを作るまでの流れを図にすると、次のとおりです。
MCPなしのClaude Codeと何が変わるのか
MCPを入れて一番変わるのは、実行結果をAIが自分で受け取れるようになる点です。
MCPなしのClaude Codeでも、.gd や .tscn はテキストなので編集できます。
ただ、ゲームを動かしたときの print やエラーを伝えるには、人がコピペするか、自分でコマンドを用意する必要がありました。
godot-mcpには run_project と get_debug_output があります。
試したときは、push_error で出したエラーがファイル名と行番号(res://main.gd:5)付きで返ってきました。
AIが「動かす→ログを読む→直す」を自分で回せるようになるのが、MCPを入れる一番の理由です。
Godot MCPでできること・苦手なこと
実際に14個のツールを呼んでみて、得意と不得意がはっきり分かれました。
シーンの骨組みづくりと実行ログの取得は速く、1回あたり0.1〜0.7秒で終わります。
反対に、細かい設定になると取りこぼしが出ました。
位置指定は保存されないことがある
add_nodeに position: {x:20, y:20} を渡すと「設定済み」と返ってきたのに、.tscnには書かれていませんでした。値がVector2に変換されないためで、Claude Codeは .tscnを直接書き換えて位置を入れていました。
Godot MCPは主に3種類|無料版と有料版の違い
Godot MCPを選ぶときは、まず無料のgodot-mcp、有料のGDAI MCPとGodot MCP Proの3つから考えれば十分です。
違いは、ツールの数と、エディタや実行中のゲームにどこまで手を入れられるかです。
価格は2026年9月30日時点で、各公式サイト・公式リポジトリの表記を確認しています。
ツール数は、godot-mcpが私の環境で数えた値です。
GDAI MCPは公式ドキュメントのツール一覧を数えた値(2026年10月時点)、Godot MCP Proは公式リポジトリの表記です。
MCPはどんどん更新されるので、買う前に公式ページの最新情報も確認してください。
無料のgodot-mcp(Coding-Solo版)の特徴
godot-mcpは、お金をかけずに「AIがGodotを動かしてログを読む」体験を試せる入口です。
GitHubのスター数は5.9kで、npmパッケージの版は0.1.1(2026年2月公開)でした。
設定はコマンド1行で、Godot側にプラグインを入れる必要もありません。
ツールは14個です。
エディタ起動、実行と停止、ログ取得、シーン作成、ノード追加、スプライト読み込み、UID更新などがそろっています。
ただ、スクリプトの付け替えやプロパティの細かい設定は苦手です。
「骨組みはMCP、中身はClaude Codeがファイルを編集」という分担になると考えておくと、がっかりしません。
GDAI MCP($19)とGodot MCP Pro($15)の違い
有料の2つは、どちらもエディタに常駐するプラグインで、無料版にない「見る・触る」操作ができます。
GDAI MCPは公式サイトによると、エディタと実行中のゲームのスクリーンショット、キーボード入力の再現、デバッガーのエラー読み取りに対応しています。
対応クライアントにはClaude Code・Cursor・Windsurfなどが並んでいます。
Godot MCP Proは187ツールと数で押すタイプで、3D・物理・アニメーション・オーディオまでカバーしています。
WebSocketでエディタとつながるため、ファイルの書き換えを待たずに結果が返るのが売りです。
使うツールを絞る「Lite(88ツール)」「Minimal(35ツール)」のモードもあり、AIに渡すツールの説明が長くなりすぎるのを抑えられます。
ライセンスは独自(プロプライエタリ)で、Buy Me a Coffeeかitch.ioから購入します。
目的別の選び方
迷ったら、まず無料のgodot-mcpを1時間さわってから決めるのがおすすめです。
自分の不満が「見えないこと」なのか「操作が足りないこと」なのかで、次の一手が変わります。
- とりあえずAIにGodotを触らせたい → godot-mcp(無料)
- UIの見た目や当たり判定をAIに目で確認させたい → GDAI MCP(スクリーンショット・入力再現)
- 3Dや物理まで広くAIに任せたい → Godot MCP Pro(187ツール)
- ロジック中心の2Dゲーム → MCPなしでも十分(後半で解説)
Claude CodeにGodot MCPを設定する手順(macOS)
Claude Codeへの設定は、Node.jsとGodotが入っていればコマンド1行で終わります。
私が試した環境は、macOS(Apple M4)、Godot 4.7.1、Node.js 22.23.2、Claude Code 2.1.281です。
Godotの最新の安定版は、2026年8月18日公開の4.7.2でした。
手順は次の3ステップで、慣れれば5分かかりません。
事前に用意するもの(Node.js 18以上・Godot 4.x)
godot-mcpの要件は、Node.js 18.0.0以上と、PCにインストール済みのGodotです。
Node.jsの版は node --version で確認できます。
Claude Codeは有料プラン(Pro以上)またはAPI(Console)アカウントで使える状態にしておいてください。
step
1Node.jsとGodotの版を確認する
Godotは、ターミナルから godot で起動できる状態だと設定が楽です。
Homebrewで入れると自動でPATHが通ります。
私の環境では v22.23.2 と 4.7.1.stable.official が表示されました。
claude mcp addでサーバーを登録する
登録は、Godotプロジェクトのフォルダで claude mcp add を1回実行するだけです。
既定では、そのフォルダだけで使える「local」スコープで登録されます。
step
2godot-mcpをClaude Codeに登録する
「Added stdio MCP server godot」と表示されれば成功です。
初回はnpxがパッケージを取得するので、数秒ほど待たされます。
GODOT_PATHを設定して動作を確認する
Godotが自動で見つからない場合だけ、環境変数 GODOT_PATH で場所を教えます。
私の環境は godot コマンドが通っていたので、設定なしで「Using Godot at: godot」と表示されました。
step
3接続を確認し、簡単な指示を出す
godot: npx @coding-solo/godot-mcp - ✔ Connected と出れば準備完了です。
試しに「Labelと1秒ごとにスコアが増えるTimerを持つシーンを作って、動かしてログを確認して」と頼んだところ、約57秒でシーン作成から実行・ログ確認まで終わりました。
PATHを通していない場合は、次のように登録し直します。
Godot MCPが動かないときの対処法
つまずく原因の多くは、Godotの場所・パッケージ名・Godotの版の3つです。
私が試したときに出たログや、調べた記事で報告されていた症状をまとめました。
症状から原因を引けるよう、表にしています。
Godotの実行ファイルが見つからない
macOSでGodot.appをダウンロードしただけだと、ターミナルからは見つかりません。
その場合は、アプリの中にある実行ファイルを GODOT_PATH に指定します。
パスは /Applications/Godot.app/Contents/MacOS/Godot です。
もう1つの落とし穴が、npmにある似た名前のパッケージです。
解説記事の中には npx -y godot-mcp と書いているものがあります。
メモ
npmの godot-mcp は版0.1.0のまま2025年7月で更新が止まっています。公式READMEどおり @coding-solo/godot-mcp(0.1.1、2026年2月公開)を指定したほうが安心です。
Godot 3の古い書き方で生成される
Godotは3系から4系で書き方が大きく変わったため、AIが古い書き方を混ぜることがあります。
代表例は KinematicBody2D(4系では CharacterBody2D)や、yield(4系では await)です。
プロジェクトのCLAUDE.mdに、次のように書いておくと混入が減ります。
CLAUDE.mdの書き方は[CLAUDE.mdとは?rulesとの違い・書き方まで完全ガイド](https://code-rebuild.com/ai/claude-code-rules-basics/)で詳しく解説しています。
/mcpで接続済みにならない
Claude Code内で /mcp を開いてもgodotが出てこないときは、まず登録したフォルダを確認します。
localスコープは、登録したフォルダの中でClaude Codeを起動したときだけ有効です。
ほかのフォルダでも使いたい場合は、claude mcp add --scope user で登録します。
もう1つ、ログに RID allocations ... leaked at exit というERRORが毎回出ました。
操作はすべて成功と返ってきて、ゲームの実行にも影響はなかったので、今のところ無視して大丈夫です。
MCPの登録や管理の基本は[Claude Code MCP設定ガイド](https://code-rebuild.com/ai/claude-code-mcp-setup-guide/)にまとめています。
MCPなしでClaude CodeにGodotを扱わせる方法
実は、私がGodotでゲームを作るときはMCPを使っていません。
3Dのリアルタイムストラテジーなど5本のプロジェクトがあり、GDScriptは合計180ファイルを超えました。
そのうちの1本、3Dリアルタイムストラテジーの「召喚士たちの戦場」(仮)は、制作ログで作っている様子を書いています。
ここまで来られたのは、「AIが自分で動かして確かめる」仕組みを、MCPの代わりにGodotのコマンドとClaude Codeのフックで作っていたからです。
headless実行とテスト用シーンで検証させる
Godotは --headless を付けると、ウィンドウを出さずにシーンを実行できます。
ゲームのルールを確かめるテスト用シーンを作っておけば、Claude CodeはBashで実行して結果を読めます。
私のプロジェクトでは、ルールの単体テスト、バランス確認用の自動対戦、画面のスクリーンショット比較などをシーンとして用意しています。
テストが失敗すれば終了コードとエラーが返るので、AIはMCPなしでも「動かす→読む→直す」を回せます。
フックで編集直後にテストを自動で走らせる
さらに、Claude CodeのPostToolUseフックで、.gd か .tscn を編集した直後にテストを走らせています。
私のプロジェクトでは、ルールの単体テストが約0.3秒で終わります。
失敗したら終了コード2を返して、Claude Codeにすぐ知らせる仕組みです。
狙いは、構文エラーを抱えたまま時間のかかる自動対戦やスクリーンショット比較を回してしまうのを、編集した瞬間に止めることです。
フックの書き方は[Claude Code hooksの使い方](https://code-rebuild.com/ai/claude-code-hooks/)で解説しています。
MCPが向く人・CLIだけで足りる人
godot-mcpを試してみて、MCPが効くのは「エディタ側の作業」が多い場面だと感じました。
逆に、ロジックが中心でテストを書ける人なら、CLIとフックで十分に回ります。
MCPが向く人
・Godotを始めたばかりで、テストの仕組みをまだ作れない
・シーンの骨組みづくりをAIに任せたい
・画面の見た目をAIに確認させたい(有料版)
CLIだけで足りる人
・ゲームのルールをテストで確かめられる
・.tscnの直接編集に抵抗がない
・AIに渡すツールを増やしたくない
正直に言うと、無料のgodot-mcpにできることの多くは、私のテスト用シーンでもすでにできていました。
それでも、何の準備もない新しいプロジェクトで、コマンド1行でここまで動くのは素直に便利です。
テストの仕組みを作るまでのつなぎとして使うのが、いちばん相性がいいと感じます。
Godot MCPのよくある質問
Godot MCPについて、導入前に気になりやすい点をまとめました。
料金・対応するAIツール・必要な環境・トークン消費の4つが、調べていて特に多かった疑問です。
細かい手順は、各見出しの本文もあわせて確認してください。
Q1. Godot MCPは無料で使えますか?
A1. Coding-Solo版のgodot-mcpはMITライセンスで無料です。
有料版にはGDAI MCP($19)とGodot MCP Pro($15)があり、どちらも買い切りです。
ただし、Claude Code自体はPro以上の有料プラン、またはAPI(Console)アカウントが必要です。
Q2. Claude Code以外のAIでも使えますか?
A2. 使えます。
godot-mcpはCursorやClineにも対応しており、公式READMEに各ツール向けの設定例があります。
Cursorでは .cursor/mcp.json に設定を書きます。
Q3. Godot 3でも使えますか?
A3. 主な対象はGodot 4系です。
GDAI MCPは公式にGodot 4.2以上、Godot MCP Proは一部機能にGodot 4.6以上が必要と書かれています。
私はGodot 4.7.1で動作を確認しました。
Q4. godot-mcpでGDScriptも書けますか?
A4. godot-mcpにスクリプトを編集するツールはありません。
GDScriptはClaude Codeが通常のファイル編集で書きます。
MCPが受け持つのは、シーン作成・実行・ログ取得などGodotを起動して行う作業です。
Q5. Windowsでも使えますか?
A5. godot-mcpはNode.jsで動くので、Windowsでも使えます。
Godotが自動で見つからない場合は、GODOT_PATH にGodotの実行ファイル(.exe)の場所を指定します。
パスに日本語や空白が入る場合は、ダブルクォートで囲んでください。
Q6. MCPを入れるとトークン消費は増えますか?
A6. ツールの説明がAIに渡されるぶん、少し増えます。
godot-mcpは14ツールと少なめです。
Godot MCP Proは187ツールあるため、ツールを絞るLite・Minimalモードが用意されています。
まずは無料のgodot-mcpで「自分に要るか」を確かめる
Godot MCPは、Claude CodeにGodotの「起動・実行・ログ読み」を任せるための道具です。
無料のgodot-mcpなら、コマンド1行・数分で試せます。
- 無料のgodot-mcpは14ツール。シーン作成と実行ログ取得が得意
- スクリプトの付け替えや位置の指定は、Claude Codeが.tscnを直接編集して補う
- 見た目の確認まで任せたいならGDAI MCP、3Dまで広く任せたいならGodot MCP Pro
- テストを書けるなら、headless実行とフックだけでもAIに検証させられる
私自身、5本のゲームをMCPなしで作ってきて、MCPを入れなくても困らない場面は多いと感じています。
それでも、新しいプロジェクトの最初の数日だけはgodot-mcpに任せるのも悪くありません。
どこまでAIにエディタを預けるか、まずは小さなシーン1つで試してみてください。
| REV. | DATE | 内容 |
|---|---|---|
| 2 | 2026-10-06 | 記載内容の事実確認と修正 |
| 1 | 2026-10-01 | 初版 |