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AIゲーム制作の現実|Claude CodeとGodotで9本作った

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AI GAME\nDEV(Claude Code×Godotで9本作った現実)

トム

SESで約8年、環境を変えられないもどかしさの中にいました。32歳で自社開発企業に転職し、今はClaude Codeと自動化で、仕事も時間も組み直している途中です。
・Javaバックエンドエンジニア(Java歴12年以上)
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎
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動くゲームは、数分で出てきます。

ところが、そこから先が終わりません。

2026年9月から10月にかけて、Claude CodeとGodotでゲームを9本作りました。

GDScriptは合計で約14万7千行。それでも、胸を張って「完成した」と言える作品はまだありません。

AIでゲーム制作を始めたい人、始めたけれど8割で止まっている人に向けて、作れたこと・作れなかったこと・次に試すことを、手元の数字つきで書き残します。

この記事でわかること

  • AIでのゲーム制作で、どこまでが速くてどこから詰まるか
  • Claude Code×Godotで9本作って見えた5つの壁
  • 完成まで持っていくために次から試す3つの工夫
  • 作る楽しさと遊ぶ楽しさは別物だった話

結論:AIでゲームは作れる、難しいのは「終わらせて届ける」こと

AIでのゲーム制作は、作るところまでは驚くほど速くなりました。

難しいのはコードではなく、どこで終わらせるかと、どうやって遊んでもらうかです。

ここでいうAIゲーム制作とは、ゲームエンジンのコードや設定をAIに書かせ、人は仕様と判断を受け持つ作り方を指します。

私の場合は、AIがClaude Code、エンジンがGodot 4.7でした。

結論
8割までは数時間で届く。残り2割と「人に届ける」部分は、AIがあっても速くならなかった。

9本作ってみて、ぶつかった壁を並べると次のとおりです。

  • 完成のゴールが決められない(改善点と追加機能が無限に出てくる)
  • 自分が遊んだゲームの延長になり、既視感が出る
  • クオリティを上げようとすると、AIでも時間がかなりかかる
  • 作っても、宣伝やマーケティングがないと遊んでもらえない
  • 作るうちに、自分が先に飽きる

どれも技術の壁ではありません。

コードを書く壁が下がった分、判断の壁がくっきり見えるようになった、というのが正直な感想です。

Claude Code×Godotで9本作った記録

9本の内訳は、3Dの対戦ゲーム、放置型の癒しゲーム、リアルタイムストラテジーなどです。

すべてClaude Codeに設計書を渡して作らせ、私は遊んで直す指示を出す役に回りました。

数字で見ると「AIが速い」のは本当で、困ったのは数字に出ない部分でした。

作ったゲームの規模(9本・GDScript約14万7千行)

workspace/Godot/ にあるプロジェクトを数えると、2026年9月22日から10月18日までに9本ありました。

GDScriptのファイル数と行数を数えた結果が次の表です(テスト用のスクリプトも含みます)。

項目数値
プロジェクト数9本
期間2026年9月22日〜10月18日
GDScriptの合計約14万7千行
1本あたりの最大約2万8千行(3D対戦ゲーム)
1本あたりの最小約2,800行

NOTE
行数は、各プロジェクトの .gd ファイルを数えた値です。AIが書いたテスト用のシーンやスクリプトも含むので、ゲーム本体だけならもう少し減ります。

1か月弱で14万行。手で書いていたら、1本目の途中で止まっていたはずです。

ちなみにPythonのゲームライブラリ「Pyxel」でも、テトリス風の落ちものパズルを作っています。

進め方:設計書を渡してぽん出し→指示を重ねる

作り方はどの作品もほぼ同じで、最初に設計書を渡して一気に作らせ、遊んで気になった点を指示で直していきます。

放置型の癒しゲーム「世界が、息をする。」は、11時29分に始めて19時前には遊べる形になりました。

出した指示は6回で、そのうち3回は「まだ変化が少ない」「まだ殺風景」という増量の依頼です。

LOGある休日ぽん出しで落ちものパズルが動いた

Pyxelで「落ちものパズルを作って。ブロックが消えると背景色が変わる仕様で」と頼むと、数分で動くものが出てきました。キーを押すとブロックが回り、揃うと消えて、背景の色がふわっと変わる。スコア表示、難易度の上昇、ゲームオーバー画面、ハイスコア保存を足しても、午前中でゲームの形はほぼ整いました。

制作の様子は作品ごとに書いています。

対戦ゲームは召喚士たちの戦場(仮)制作ログ#1、癒しゲームは世界が、息をする。制作ログ#1にあります。

AIゲーム制作でぶつかった5つの壁

AIでゲームを作ると、「どこまで速いか」より先に「どこで止まるか」が見えてきます。

止まった場所を振り返ると、どの作品でも同じ5か所でした。

順番は、作っている最中に出てくる順です。

最初の壁は、作り始めた初日からもう顔を出していました。

完成のゴールが決められない(改善点が無限に出る)

一番大きかったのは、完成の線を引けないことです。

会社の仕事なら、仕様書と期限とレビューが「ここでリリース」を決めてくれます。

個人のゲーム制作には、その線がありません。

しかも、改善点も追加機能も無限に思いつきます。

  • 効果音がないと寂しい
  • ステージ選択があったほうが遊びやすい
  • スマホでも遊べるようにしたい

どれも正しそうに聞こえるうえ、AIに頼めば数分でできてしまう。

昔は作業の重さがブレーキになっていました。

AIで作業が軽くなった結果、ブレーキまで一緒に外れたわけです。

自分が遊んだゲームの延長で既視感が出る

アイデアの出どころは、結局のところ自分が遊んできたゲームでした。

3Dの対戦ゲームは、好きで遊んでいたクラッシュ・ロワイヤルがきっかけです。

作っている途中で、キャラクターがクラロワに似すぎていると気づき、ゴブリン隊・コウモリの群れ・骸骨兵団を別のキャラクターに作り替えました。

似ないように直すことはできても、「どこかで見たゲーム」の感じは消えません。

AIは頼んだものを形にしてくれますが、何を頼むかは自分の引き出しから出てきます。

その引き出しの中身が、遊んだゲームでできていました。

クオリティを上げるとAIでも時間が溶ける

AIが最初に出してくるゲームは、たいてい四角と丸と原色でできています。

遊べるけれど、見た目は練習問題そのもの。

Pyxelの落ちものパズルでは、ブロックにグラデーションを付け、消えるときに小さく弾けるエフェクトを入れただけで、同じゲームがきちんとした作品に見えてきました。

問題は、見た目の「いい感じ」を言葉にできないことです。

「いい感じにして」では伝わらず、色を変え、形を変え、また頼み直す。

8割までは速いのに、残り2割の大半はこのやり取りで消えていきました。

ハマりポイント
見た目を後回しにすると、中身までつまらなく見える

ルールが同じでも、四角と原色のままだと遊んでいて気持ちが上がりません。「面白くないから作り込まない」と判断する前に、見た目のせいで面白くないだけではないかを疑うと、捨てる判断を誤らずに済みます。

作っても遊んでもらえない(宣伝・マーケティング)

作ったものを公開しても、遊んでもらえるとは限りません。

2026年9月20日〜23日に、ブラウザで遊べるゲーム18本・便利ツール6本・ギャラリー作品14本をブログで公開しました。

9月に1本あたり見られた回数は1〜6回で、自分の動作確認と見分けがつかない数字でした(詳しくは2026年9月の振り返りに書いています)。

置いておけば誰かが見つけてくれる、はありませんでした。

ゲームが山ほど出ている今、作るのが速くなっても、見つけてもらう手間は減っていません。

宣伝の手段と場所を決めずに作り始めると、完成しても誰にも届かないまま終わります。

作るうちに自分が先に飽きる

最後にやってくるのが、「これ、そんなに面白いか?」という感覚です。

自分で作ったゲームは、自分が一番遊びます。

テストプレイを何十回も重ねるうちに、ぽん出しで感動したゲームがただの作業対象に変わっていきました。

厄介なのは、原因が分からないことです。

考えられる原因見分けにくい理由
本当にゲームがつまらない作った本人は初見の気持ちで遊べない
自分が飽きただけ何十回も遊んだあとの感想しか持っていない
見た目が足りないだけ見た目のせいで中身の評価まで下がる

こうして「ほぼ完成」のゲームが、フォルダの中で眠ることになります。

それでも作ってよかった「ぽん出し」の瞬間

ここまでだと、AIゲーム制作はやめたほうがいい話に見えるかもしれません。

私の答えは逆で、ぽん出しの瞬間のためだけでも作る価値がありました。

頭の中にしかなかったゲームが、数分後に目の前で動いている。

昔なら休日を丸ごと使っても届かなかった場所に、昼前に着いてしまいます。

振り返ると、面白さの頂点は完成の前に2回来ていました。

flowchart LR
    A["アイデアが浮かぶ<br>やる気が最高"] --> B["AIでぽん出し<br>面白さの頂点"]
    B --> C["8割まで<br>数時間で届く"]
    C --> D["残り2割<br>改善が終わらない"]
    D --> E["フォルダで眠る"]

ただし、ぽん出しの面白さは、ゲームの面白さとは別物でした。

「自分のアイデアが一瞬で形になった」という驚きで、驚きは2回目には薄れます。

驚きが消えたあとに残るのが、ゲームそのものの実力です。

それでも、作る楽しさを何度でも味わえるようになったのは、AIがくれた一番大きな変化でした。

次に作るなら試す3つの工夫

壁が分かったので、次の作品では最初に手を打ちます。

どれも特別な道具はいらず、作り始める前の数分で済むものです。

効果はまだ検証中なので、次の制作ログで結果を書きます。

  1. 完成条件を1行で先に書く
  2. 見た目(色とフォント)を最初に決める
  3. 微妙に感じたら一晩寝かせる

完成条件を1行で先に書く

作り始める前に「これができたら完成」を1行で書きます。

たとえば「ブロックが消えて色が変わり、スコアが出れば完成」です。

足したくなった機能は、1行と見比べて「次のバージョン」に回します。

完成の線を外から引いてくれる人がいないなら、作る前の自分に引かせるしかありません。

宣伝も同じで、どこに公開して誰に遊んでもらうかを、この1行の横に書いておきます。

見た目(色とフォント)を最初に決める

色3色とフォントだけは、最初の依頼に入れます。

後から「いい感じ」を探すと終わらないので、ぽん出しの時点で見た目をそこそこ整えておく作戦です。

Pyxelの落ちものパズルでは、最初に色を決めて渡しただけで、途中の「安っぽくてつまらない」がかなり減りました。

四角と丸の練習問題から始めないだけで、テストプレイの気分が変わります。

微妙に感じたら一晩寝かせる

「これ、面白いか?」と思ったら、直す前に一晩おきます。

翌日に遊ぶと、初見に近い気持ちで触れるからです。

それでも微妙なら本当に微妙で、「意外と面白い」と思えたら作り込みで疲れていただけ。

自分の飽きとゲームのつまらなさを分けるには、これが一番手間のかからない方法でした。

AIの進化でこの悩みは減っていくのか

減っていく、と私は見ています。

見た目の調整は、AIが画面を見て直せるようになるほど、言葉にできない「いい感じ」を伝える手間が減るはずです。

Godot用のMCPのように、AIがエディタを直接触る道具も出てきています(試した結果はGodot MCPの導入記事に書きました)。

クオリティの壁は、このまま低くなっていくでしょう。

一方で、どこで終わらせるかと、何を作るかは、AIが速くなっても私の側に残ります。

既視感の出どころは私の引き出しですし、完成の線を引くのも私です。

宣伝も、作品が増えるほど見つけてもらうのが難しくなる方向に進んでいます。

AIの進化で消える悩みと、残る悩みが分かれていく。

9本作った今の見立ては、そんなところです。

ゲームは遊ぶほうが幸せかもしれない

9本作って、ふと思いました。

ゲームは、遊ぶほうが幸せかもしれません。

遊ぶ楽しさは、誰かが何年もかけて作り込んだ面白さを受け取ることです。

作る楽しさは、頭の中のものが形になる瞬間にあります。

遊ぶ楽しさ

完成された面白さを受け取る。迷う必要がなく、最後まで面白い。

作る楽しさ

形になる瞬間が頂点。そこから先は、終わらせる判断と届ける手間が続く。

完成品のゲームには、作った人たちが引いた完成の線と、届けるための宣伝がすでに入っています。

自分で作ってみて、その2つがどれだけ重いかがやっと分かりました。

それでも、フォルダの中の「ほぼ完成」たちを捨てる気にはなれません。

次の休日には、どれか1つを選んで完成条件を1行書いてみます。

本当にリリースまでたどり着けるのかは、正直まだ自信がありません。

よくある質問

AIでのゲーム制作について、よく聞かれる質問をまとめました。

どれも、Claude CodeとGodotで9本作った経験と、Pyxelで落ちものパズルを作った経験から答えています。

細かい経緯は、各見出しの本文もあわせて読んでみてください。

AIだけでゲームは完成させられますか?

遊べる形までは、AIだけで届きます。

私の場合、放置型の癒しゲームは指示6回・1日で遊べる形になりました。

ただし完成の線を引く判断と、見た目の詰めは人の仕事として残ります。

プログラミング未経験でもAIでゲームを作れますか?

最初の1本を動かすところまでは作れます。

Pyxelの落ちものパズルは、仕様を1文で伝えただけで数分で動きました。

詰まるのはコードより「どこで完成にするか」の判断なので、そこは経験の有無にあまり関係しません。

Claude CodeとGodotの組み合わせを選んだ理由は?

Godotは設定やシーンがテキストファイルなので、Claude Codeがファイルを直接読み書きしやすいからです。

動作確認した版はGodot 4.7です。

AIにエディタを操作させたい場合は、Godot用のMCPという選択肢もあります。

AIで作ったゲームが完成しないのはなぜですか?

作業が軽くなった分、改善点と追加機能をいくらでも足せてしまうからです。

昔は作業の重さが自然なブレーキになっていました。

作り始める前に完成条件を1行で書いておくと、足したい機能を次のバージョンに回せます。

作ったゲームはどうすれば遊んでもらえますか?

公開するだけでは、ほとんど見られません。

ブログで公開したゲームやツールは、9月に1本あたり1〜6回しか見られませんでした。

どこで誰に遊んでもらうかを、作る前に決めておくのがおすすめです。

AIの進化でゲーム制作の悩みはなくなりますか?

見た目の調整のような作業の悩みは、減っていくはずです。

一方で、何を作るか・どこで終わらせるか・どう届けるかは、AIが速くなっても作る人の側に残ります。

NEXT STEP
作りかけのゲームを1つ選び、「これができたら完成」を1行で書く。

書いた1行に入らない機能は、次のバージョンに回します。どこで誰に遊んでもらうかも、同じメモに書いておきます。

途中経過は、また書きます。

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AIで開発を組み直すなら、まずこの5冊から

入門・実践・設計まで、Claude Codeの本をレベル別に5冊選んで比べました。

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