本ページはプロモーションが含まれています

開発ツール

tmuxの使い方入門|Mac導入から画面分割・コマンド早見表まで

CATEGORY
REV.
DRAWN BY
TOM
SHEETS
8枚
tmux(画面分割とコマンド早見表)

トム

SESで約8年、環境を変えられないもどかしさの中にいました。32歳で自社開発企業に転職し、今はClaude Codeと自動化で、仕事も時間も組み直している途中です。
・Javaバックエンドエンジニア(Java歴12年以上)
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎
詳細なプロフィール

𝕏

ターミナルのタブが増えすぎて、どれが何の作業か分からなくなった経験はありませんか。

私はClaude Codeを複数同時に動かすとき、tmuxで1つの画面を分割して全部を並べています。

ターミナルを閉じても作業がそのまま残るので、うっかり閉じて処理が止まる事故もなくなりました。

tmuxは、1つのターミナルの中で複数の画面を作って切り替えられるツールです。

Macへの導入から基本の操作、よく使うコマンドの早見表、私が実際に使っている設定ファイルまで、この順で紹介します。

この記事でわかること

  • tmuxの読み方と、セッション・ウィンドウ・ペインの関係
  • Homebrewでのインストールから、画面分割・デタッチ(作業を動かしたまま画面から抜ける操作)までの基本操作
  • そのまま使えるコマンド早見表(チートシート)
  • 1年使っている.tmux.confと、設定でハマった3つのポイント

先に要点を書くと、覚えるキー操作は最初は6つで足ります。プレフィックスキー(Ctrl+b)を押してから1文字、という操作ルールさえつかめば、残りは早見表を見ながら増やせば十分です。プレフィックスキーとは「ここからはtmuxへの命令です」と知らせる合図のキーのことで、詳しくは基本操作の章で説明します。

PARTS LIST /目次

tmuxとは?読み方と押さえたい3つの用語

tmuxとは、1つのターミナルの中で複数の作業画面を作り、分割・切り替え・一時退避ができる「ターミナルマルチプレクサ」です。

ターミナルを閉じても裏で作業が動き続けるのが、ほかのツールにない特徴です。

最初は用語が3つ出てきてややこしく感じますが、関係さえ分かれば操作はすぐに覚えられます。

ここでは読み方と用語、よくある「タブ分割と何が違うの?」という疑問を順番に片付けます。

tmuxの読み方とターミナルマルチプレクサの意味

tmuxは「ティーマックス」と読みます。

名前はterminal multiplexer(ターミナルマルチプレクサ)の略です。

マルチプレクサは「1本の線に複数の信号を束ねる装置」を指す言葉で、1つの端末に複数の作業を束ねるイメージに近いです。

2007年に開発が始まったオープンソースのソフトで、macOSやLinuxで動きます。

同じ役割の先輩としてGNU Screenがありますが、今から始めるならtmuxを選んでおけば情報量で困りません。

セッション・ウィンドウ・ペインの関係

tmuxの画面は「セッション > ウィンドウ > ペイン」の3段の入れ子でできています。

セッション・ウィンドウ・ペインの入れ子
1
SESSION / セッション=作業全体セッション「blog」(作業机)
2
WINDOW / ウィンドウ=タブウィンドウ1: editorほかに ウィンドウ2: server / ウィンドウ3: log
3
PANE / ペイン=タブ内の分割画面ペイン1・ペイン2・ペイン3エディタ / 開発サーバー / git操作
用語たとえると役割
セッション作業机作業のまとまり全体。閉じても裏で残る
ウィンドウ机の上のタブセッションの中に並ぶ画面。切り替えて使う
ペインタブ内の分割画面1つのウィンドウを縦横に割った区画

プロジェクトごとにセッションを1つ作り、その中でウィンドウとペインを増やす使い方が基本です。

たとえばブログ用とアプリ開発用でセッションを分ければ、作業の切り替えはセッションを移るだけで済みます。

ターミナルのタブ分割と何が違うのか

画面分割だけなら、iTermやWarpにも付いています。

それでもtmuxを使う理由は、作業がターミナルアプリから切り離されている点にあります。

tmuxの分割とターミナルアプリの分割の違い
TMUX / tmuxの分割ターミナルを閉じてもセッションは残るSSH先でも同じ操作で使え、キー設定は設定ファイル(.tmux.conf)1つで持ち運べる
APP / ターミナルアプリの分割アプリを閉じると中の処理も終わる操作はアプリごとに違い、乗り換えると覚え直しになる

SSHとは、ネットワーク越しに別のコンピューター(サーバー)へログインして操作する仕組みです。手元のMacから遠くのサーバーを操作するときに使います。

Warpのように多機能なターミナルも魅力的です(Warp Terminalの紹介記事)。

ただ、どのターミナルアプリを使っても同じ操作で画面を扱える点は、tmuxにしかない強みです。

一方で、tmuxには覚えるキー操作が増える手間があります。

初期設定のままだとマウスでスクロールできない、選択した文字をコピーしにくいなど、慣れるまでは設定で補う場面もあります。

そのため、全員がtmuxに乗り換える必要はありません。

ターミナルの分割で十分な人・tmuxが向いている人
APP / 分割で十分ターミナルの分割で十分な人・手元のMacだけで作業している
・ターミナルを閉じる前に作業を終えられる
・キー操作を増やしたくない
TMUX / 向いているtmuxが向いている人・SSHでサーバーに入って作業する
・ビルドや処理を流したまま画面を閉じたい
・ターミナルアプリを乗り換えても同じ操作で使いたい

どちらか迷うなら、まず手元でtmuxを1週間使ってみて、デタッチ(作業を裏で動かしたまま画面から抜ける機能。後の章で詳しく説明します)が便利だと感じたら続ける、くらいの気軽さで大丈夫です。

Macにtmuxをインストールする手順

MacではHomebrewを使えば、コマンド1行でtmuxを入れられます。

Homebrewは、Mac用のソフトをターミナルからコマンドでインストール・更新できる管理ツールです。App Storeのコマンド版のようなものだと考えてください。

Homebrewがまだ入っていない場合は、公式サイトのインストール用コマンドを先に実行してください。

インストール自体は1分もかかりません。

WindowsとLinuxは事情が少し違うので、あとで選択肢を整理します。

Homebrewで入れてバージョンを確認する

ターミナルで次の2行を実行します。

brew install tmux
tmux -V

1行目の brew install tmux はHomebrewでtmuxをインストールする命令、2行目の tmux -V はインストールされたtmuxのバージョン(Version)を表示する命令です。

tmux 3.5a のようにバージョンが表示されれば完了です。

2026年9月時点で、Homebrewの安定版は3.7cでした。

ちなみに私のMacは3.5aのままで、この記事を書くために brew info tmux を叩いて初めて古いと気付きました。

普段使いで困る差はありませんが、最新にしたいなら brew upgrade tmux で更新できます。

WindowsやLinuxで使う場合の選択肢

LinuxはOS付属のパッケージ管理ツールで入ります。

Windowsはtmuxが直接は動かないため、Linux環境を用意して使うのが基本です。

その手段として一般的なのがWSL(Windows Subsystem for Linux)で、Windowsの中でLinuxをそのまま動かせるMicrosoft公式の仕組みです。

環境入れ方補足
Ubuntu・Debiansudo apt install tmux多くのサーバーで入っている
Fedora・RHEL系sudo dnf install tmux古い環境ではyum
WindowsWSLのUbuntuに apt で入れる操作はLinuxと同じ
Windows(ネイティブ)psmuxなどの互換ツールtmuxのコマンド体系を再現したもの

WSLを使えば、この記事の操作はそのまま通用します。

tmuxの基本的な使い方4ステップ

tmuxの操作は「プレフィックスキーを押して離し、続けて1文字押す」の組み合わせでできています。

プレフィックスキーの初期値はCtrl+bです。

以降の表記で「Prefix + c」とあれば、Ctrl+bを押して離し、そのあとcを押すという意味です。

同時押しではない点に最初はつまずきやすいので、4つのステップを実際に手を動かしながら試してみてください。

操作のルール
Ctrl+bを押して指を離す → 続けて1文字を押す。Ctrlを押したままcを押すとCtrl+cという別のキー扱いになり、ウィンドウは作られません。

プレフィックスキーの押し方(Prefix + c)
手順
○ Ctrl+bを離してからc
✕ Ctrlを押したままc
1. 押す
Ctrl+b(プレフィックスキー)
Ctrl+b
2. 離す
指をいったん離す
bだけ離し、Ctrlは押したまま
3. 押す
c
c(Ctrl+cという別のキー扱い)
結果
新しいウィンドウができるステータスバー:[blog] 1:zsh 2:zsh
NG ウィンドウは作られない
NOTEPrefix + c は「同時押し」ではなく2段階の操作。

名前付きセッションを作成する

tmuxは tmux とだけ打っても起動します。

ただ、名前を付けておくと、あとで戻るときに迷いません。

tmux new -s blog

このコマンドは「blogという名前で新しいセッションを作り、その中に入る」という意味です。3つの部分に分けると次のとおりです。

部分意味
tmux new新しいセッションを作る命令(正式名は new-session。new はその省略形)
-sセッション(session)に名前を付けるためのオプション
blog付けたいセッション名。作業内容が分かる好きな名前でよい

実行すると、見た目は普通のターミナルのまま、画面の一番下に緑色の帯が表示されます。

この帯はステータスバーと呼ばれ、左端に今いるセッション名、その右にウィンドウの一覧が表示されます。ステータスバーが出れば、blogという名前のセッションに入った状態です。

名前を付けないと0、1、2と番号で管理されます。

セッションが3つを超えると、番号だけではどれが何の作業か判別できなくなります。

画面をペインに分割して移動する

分割は2種類のキーで行います。

  • Prefix + %:左右に分割
  • Prefix + ":上下に分割
  • Prefix + 矢印キー:ペインを移動
  • Prefix + x:今いるペインを閉じる(確認でyを押す)
  • Prefix + Ctrl+矢印キー:ペインの大きさを変える
ペインの分割(左右と上下)
PREFIX + %左右に分割
ペイン1
ペイン2
PREFIX + "上下に分割
ペイン1
ペイン2

%は記号の見た目が縦に割れているので左右、"は横線2本に見えるので上下、と覚えると混ざりません。

ペインを1つだけ大きく見たいときは、Prefix + zで最大化と元に戻すを切り替えられます。

大きさの変更は、Prefixを押したあとCtrlを押したまま矢印キーを押すと1マスずつ広がります。

ただしMacでは、Ctrl+矢印キーがMission Controlやデスクトップの切り替えに割り当てられていて、tmuxまで届かないことがあります。

その場合は、あとで紹介する mouse on を設定して境界をドラッグするか、Prefix + :のあとに resize-pane -R 10 のように打って指定します(-Rは右方向、10は10文字分広げるという意味です)。

ウィンドウをタブのように増やす

ペインで画面が狭くなってきたら、ウィンドウを増やします。

  • Prefix + c:新しいウィンドウを作る(createのc)
  • Prefix + n / p:次・前のウィンドウへ移動
  • Prefix + 数字:番号のウィンドウへ直接移動
  • Prefix + ,:ウィンドウ名を変更

ステータスバーに「1:zsh 2:zsh」のように並ぶので、名前を「editor」「server」などに変えておくと迷子になりません。

デタッチとtmux attachで作業を再開する

tmuxの本領はここです。

tmuxでは、目に見えている「ターミナルの画面」と、裏で動いている「セッション(作業の中身)」が別々に存在しています。

この2つの関係を操作するのが、デタッチとアタッチです。

用語英語の意味tmuxでの意味操作
デタッチdetach=切り離すセッションを動かしたまま、画面だけをセッションから切り離すPrefix + d
アタッチattach=くっつける裏で動いているセッションに、画面をもう一度つなぐtmux attach -t 名前

テレビにたとえると、デタッチは「録画を続けたままテレビの電源だけ切る」、アタッチは「電源を入れ直して録画の続きを見る」操作に近いです。

実際にPrefix + dを押すと、tmuxの画面が消えて普通のターミナルに戻り、「[detached (from session blog)]」と表示されます。画面から抜けただけで、セッションの中の作業は止まっていません。

デタッチとアタッチの流れ
1
作業中 / つながっているターミナル:表示中セッション「blog」:ビルド実行中
2
デタッチ後セッション「blog」は裏で動き続けるターミナル:閉じてもOK
3
アタッチ後ターミナル:表示中セッション「blog」:続きのログが見える
tmux ls
tmux attach -t blog

tmux ls で残っているセッションを確認し、tmux attach -t 名前 で元の画面に戻ります。

ls は一覧(list)の略で、「blog: 1 windows (created …)」のように今動いているセッションが並びます。attach の後ろの -t は、どのセッションにつなぐかを指定する(target)オプションです。

tmux a と略しても動きます。

長いビルドを流したままターミナルを閉じても、戻ればログが続いているのは地味に便利です。

この仕組みがいちばん効くのは、SSHでサーバーに入って作業するときです。

普通のSSH接続では、Wi-Fiが切れたりノートPCを閉じたりすると、その中で動いていたコマンドも止まります。

サーバー側でtmuxを起動してから作業すれば、接続が切れても処理はサーバーの中で動き続けます。

ssh user@server
tmux new -A -s work

1行目の ssh user@server は、serverというサーバーにuserというユーザー名でログインする命令です。2行目の -A は「同じ名前のセッションがすでにあればそこにアタッチし、なければ新しく作る」という指定です。

接続が切れたら、もう一度sshで入って同じ tmux new -A -s work を打てば、切れる前の画面に戻れます。

時間のかかるデータ移行やビルドをサーバーで流すときは、先にtmuxを起動してから始めると安心です。

tmuxチートシート|よく使うコマンド早見表

よく使う操作を、セッション・ウィンドウとペイン・コピーモードの3つに分けて表にまとめました。

表の「Prefix」はCtrl+bを押して離す操作を指します。

全部を覚える必要はなく、太字の6つだけ先に使えれば日常の作業は回ります。

迷ったらPrefix + ?を押すと、今使えるキーの一覧がtmuxの中で表示されます。

セッション操作のコマンド一覧

セッションの操作は、tmuxの外(普通のターミナル)で打つコマンドが中心です。

やりたいことコマンド・キー
名前付きで作成tmux new -s 名前
一覧を見るtmux ls
戻る(アタッチ)tmux attach -t 名前
抜ける(デタッチ)Prefix + d
あれば戻る・なければ作るtmux new -A -s 名前
セッション名を変更Prefix + $
セッションを切り替えPrefix + s
セッションを終了tmux kill-session -t 名前
全部まとめて終了tmux kill-server

tmux new -A -s 名前 は、セッションがあれば戻り、なければ作る1行です。

あるかないかを気にせず同じコマンドで入れるので、エイリアスに登録しておくと便利です。

エイリアスとは、長いコマンドに短い別名を付けるシェルの機能です。たとえば ~/.zshrc に alias tm='tmux new -A -s main' と書いておけば、tm と打つだけで同じ動作になります。

ウィンドウ・ペイン操作のキー一覧

画面の操作はすべてtmuxの中で、Prefixのあとに押すキーで行います。

やりたいことキー
左右に分割Prefix + %
上下に分割Prefix + "
ペインを移動Prefix + 矢印キー
ペインを最大化・戻すPrefix + z
ペインの大きさを変えるPrefix + Ctrl+矢印キー
ペイン番号を表示Prefix + q
レイアウトを切り替えPrefix + Space
ペインを閉じるPrefix + x
ウィンドウを作成Prefix + c
次・前のウィンドウPrefix + n / p
ウィンドウ一覧から選ぶPrefix + w
ウィンドウ名を変更Prefix + ,
ウィンドウを閉じるPrefix + &

Prefix + Spaceは、押すたびにペインの並びが均等割りや縦並びに切り替わります。

分割しすぎて形が崩れたときの立て直しに使えます。

コピーモードとスクロールの操作

tmuxの中では、マウスホイールを回しても初期設定のままだと過去の出力をさかのぼれません。

過去の表示を見るには、コピーモードに入ります。

コピーモードとは、画面の表示を一時的に止めて、過去の出力をさかのぼったり文字を選んでコピーしたりできる状態のことです。

  • Prefix + [:コピーモードに入る(スクロールできる状態)
  • PageUp / PageDown や矢印キー:表示を上下に移動
  • /:下方向へ文字列を検索(?で上方向。vi風のキー設定時の操作)
  • q:コピーモードを抜ける
  • Prefix + ]:コピーした内容を貼り付ける

キー操作が面倒なら、次の章の設定でマウススクロールを有効にしておくと楽になります。

.tmux.confの設定|最初に入れたい4項目

tmuxの設定は、ホームディレクトリの ~/.tmux.conf に書きます。

初期状態ではファイルが存在しないので、自分で作ります。

私は2025年9月から同じファイルを使い続けていて、今は74行あります。

全部を真似する必要はないので、ここでは効果が大きかった4項目を抜き出しました。

設定ファイルには、主に次の3種類の命令を書きます。先に意味を押さえておくと、この先の設定例が読みやすくなります。

命令意味例
set-option(略して set)tmuxの設定値を変える。-g は全セッション共通(global)の意味set -g mouse on
bindキーに操作を割り当てる(bind=結び付ける)bind h select-pane -L
unbindキーに割り当てられた操作を外す(bindの逆)unbind C-b

最初に入れたい4項目

  • マウス操作を有効にする(mouse on)
  • ウィンドウ番号を1から始める(base-index 1)
  • ペイン移動をh/j/k/lにする
  • コピーモードをvi風のキーにする(mode-keys vi)

マウス操作とスクロールを有効にする

最初に入れるなら、この2行です。

set-option -g mouse on
set-option -g base-index 1

mouse onでクリックによるペイン選択、ドラッグでの境界調整、ホイールでのスクロールが使えるようになります。

base-index 1は、ウィンドウ番号を0ではなく1から振る設定です。

キーボードの左端が1なので、Prefix + 1で最初のウィンドウに飛べるほうが指の動きと合います。

ペイン移動とコピーモードをvim風のキーにする

矢印キーは右手をホームポジションから動かす必要があるため、私はh/j/k/lに割り当てています。h/j/k/lは、テキストエディタのvim(vi)で左・下・上・右へカーソルを動かすキーです。

bind h select-pane -L
bind j select-pane -D
bind k select-pane -U
bind l select-pane -R
bind -r H resize-pane -L 5
bind -r J resize-pane -D 5

1行目は「Prefixのあとにhを押したら、左(-L)のペインへ移動する(select-pane)」という意味です。-D・-U・-Rはそれぞれ下・上・右を表します。

大文字のH・Jはペインの大きさを5マスずつ変えるキーです(resize-paneはペインの大きさを変える命令)。

-r を付けると、Prefixを押し直さずに連打できます。

vimを使わない人は無理に変えず、矢印キーのままで困りません。

コピーモードもvi風のキーにしておくと、選択とコピーの操作がvimと同じになります。

setw -g mode-keys vi
bind -T copy-mode-vi v send -X begin-selection
bind -T copy-mode-vi y send -X copy-pipe-and-cancel "pbcopy"

Prefix + [でコピーモードに入り、vで選択を始めてyでコピーします。

1行目の setw はウィンドウ単位の設定を変える命令(set-window-optionの略)で、mode-keys vi はコピーモードのキー操作をvi風にする指定です。2行目・3行目の -T copy-mode-vi は「コピーモード中だけ効くキー割り当て」、send -X は「コピーモードの操作を実行する」という意味です。

3行目の pbcopy は、受け取った文字をMacのクリップボードへ送るMac標準のコマンドです。こうしておく理由は、あとの「マウスで選択した文字がコピーできない」で説明します。

設定を反映するsource-fileコマンド

.tmux.confを書き換えても、起動中のtmuxにはすぐ反映されません。

次のコマンドで読み込み直します。

tmux source-file ~/.tmux.conf

tmuxの中からなら、Prefix + :でコマンド入力欄を出し、source-file ~/.tmux.conf と打っても同じです。

なお、tmux 3.1以降は ~/.config/tmux/tmux.conf にも置けます。

dotfiles(.zshrcや.tmux.confのように、名前がドットで始まる設定ファイル群)を~/.configにまとめている人はこちらのほうが管理しやすいはずです。

tmuxでつまずきやすい3つのポイントと対処法

tmuxの設定は、ネットの記事からコピーしてくる人が多いはずです。

私もそうでした。

ただ、この記事を書くために自分の.tmux.confを1行ずつ読み直したら、意味を理解しないまま貼った行が見つかりました。

同じ落とし穴にはまる人は多いと考え、症状と対処を表にまとめておきます。

症状原因対処
プレフィックスを変えたはずが変わらないキー割り当てを外すunbindだけで、プレフィックスを指定するsetがないset -g prefix を追加
コピーした文字をMacで貼れないtmux内のバッファにしか入っていないpbcopyに渡す設定にする
「sessions should be nested」と出るtmuxの中でtmuxを起動した既存セッションに切り替える

unbind C-bだけではプレフィックスは変わらない

私の.tmux.confには unbind C-b という行があります。

unbind は、キーに割り当てられている操作を外す命令です。C-b はCtrl+bの書き方で、Cは「Ctrlを押しながら」を表します。つまりこの行は「Ctrl+bに割り当てられた操作を外す」という意味になります。

ネットの設定例では、プレフィックスキーを別のキーに変えるための1行目としてよく出てきます。

ところが、プレフィックスを別のキーに変える行はどこにもありませんでした。

つまり、1年間ずっとCtrl+bのまま使っていたことになります。

トム
トム

unbindでCtrl+bを外したなら、tmuxが操作できなくなるのでは?

トム
トム

unbindが消すのは「Ctrl+bを2回押したときの動作」で、プレフィックスの指定そのものは残るんです。

少し補足します。tmuxには最初から「Prefixのあとにもう一度Ctrl+bを押すと、tmuxの中で動いているアプリにCtrl+bそのものを送る」という割り当てがあります。unbind C-b が外すのはこの割り当てだけです。

一方、どのキーをプレフィックスにするかは prefix という設定値で別に管理されています。こちらを書き換えない限り、プレフィックスはCtrl+bのままです。

プレフィックスをCtrl+aなどに変えたいなら、次の3行をセットで書きます。

unbind C-b
set -g prefix C-a
bind C-a send-prefix
  • 1行目:Ctrl+bの既定の割り当てを外す
  • 2行目:プレフィックスをCtrl+aに変える(ここが本体)
  • 3行目:Prefixのあとにもう一度Ctrl+aを押すと、アプリにCtrl+aそのものを送る(send-prefix)

マウスで選択した文字がコピーできない

mouse onにすると、マウスでのドラッグをtmuxが受け取るようになります。

その結果、ターミナル本来の文字選択が効かなくなります。

対処は2つあります。

  • iTerm2ならOptionキーを押しながらドラッグすると、通常の文字選択になる
  • コピーモードでコピーした内容をMacのクリップボードへ送る設定を入れる

実は私の設定も、コピーモードのyキーはtmux内のバッファ(tmuxだけが使う一時保存場所で、Macのクリップボードとは別物)にしかコピーしない書き方でした。

Macの他のアプリに貼りたい場合は、pbcopyへ渡す形にします。

bind -T copy-mode-vi y send -X copy-pipe-and-cancel "pbcopy"

「sessions should be nested」と表示される

tmuxの中でもう一度 tmux と打つと、「sessions should be nested with care, unset $TMUX to force」と表示されて起動しません。

tmuxの中にtmuxを入れ子にするのは表示が崩れやすいため、止めてくれています。

別のセッションに移りたいだけなら、Prefix + sで一覧から選ぶか、デタッチしてから tmux attach -t 名前 で入り直しましょう。

SSH先のサーバーでtmuxを使うときは、手元とサーバーのどちらのtmuxを操作しているのか意識しておくと混乱しません。

tmuxの使い方に関するよくある質問

tmuxを使い始めた人がつまずきやすい疑問を7つ集めました。

読み方や終了のしかたのような基本から、再起動後にセッションが残るかどうかまで扱っています。

本文を読み飛ばした人も、気になる質問だけ拾ってください。

Q1. tmuxは何と読みますか?

A1. 「ティーマックス」と読みます。

terminal multiplexer(ターミナルマルチプレクサ)の略です。

Q2. tmuxを終了するにはどうすればいいですか?

A2. ペインやウィンドウで exit を打つと、そこだけ閉じます。

最後の1つを閉じるとセッションも終わります。

すべてのセッションをまとめて終わらせるなら tmux kill-server を使います。

Q3. デタッチしたセッションはMacを再起動しても残りますか?

A3. 残りません。

tmuxのセッションはメモリ上で動いているため、再起動やログアウトで消えます。

レイアウトを復元したい場合は、tmux-resurrectなどのプラグインで保存する方法があります。

Q4. 「no server running on …」と表示されるのはなぜですか?

A4. 動いているtmuxのサーバーがない状態で、tmux ls や tmux kill-server などを打ったときに出るメッセージです。状況によっては「error connecting to … (No such file or directory)」と表示されることもあり、tmux attach では「no sessions」と表示されます(macOS・tmux 3.5aで確認)。

どれも壊れたわけではなく「今は何もない」という意味なので、tmux new -s 名前 で新しく作れば使えます。

Macを再起動したあとや、最後のセッションを閉じたあとによく見かけます。

Q5. tmuxの中でマウスホイールでスクロールできないのはなぜですか?

A5. 初期設定ではマウス操作が無効だからです。

.tmux.confに set -g mouse on を書いて読み込み直すと、ホイールでさかのぼれるようになります。

設定しない場合はPrefix + [でコピーモードに入ってスクロールします。

Q6. プレフィックスキーをCtrl+aに変えてもいいですか?

A6. 変えて問題ありません。

Ctrl+bはキーボードの中央にあって押しにくいため、Ctrl+aに変える人は多くいます。

ただしシェル(ターミナルでコマンドを受け付けるプログラム。Macの標準はzsh)でCtrl+aはカーソルを行頭に移動するキーなので、その操作をよく使う人は別のキーを選びましょう。

Q7. WindowsでもMacと同じ使い方ができますか?

A7. WSLにUbuntuを入れてtmuxをインストールすれば、同じコマンドとキーで使えます。

PowerShellで直接使いたい場合は、psmuxのようなtmux互換ツールがあります。

tmuxの使い方まとめ|慣れたら並列作業に広げよう

tmuxは、1つのターミナルに作業を束ね、閉じても続きから戻れるツールです。

覚える順番を間違えなければ、初日から普段の作業に組み込めます。

  • 読み方は「ティーマックス」。セッション > ウィンドウ > ペインの3段で考える
  • Macは brew install tmux の1行で導入できる
  • 最初は new・ls・分割2種・d・attachの6つだけ覚える
  • 設定はmouse onとbase-index 1から始める
  • 貼った設定は1行ずつ意味を確認する(私はキー割り当てを外すunbindで1年だまされた)

私が今いちばんtmuxに助けられているのは、Claude Codeを複数同時に動かす場面です。

ペインごとに別の作業を任せて横に並べると、どれが止まっているかがひと目で分かります。

その具体的なやり方はClaude Codeをtmuxで並列実行する方法にまとめました。

基本操作に慣れたら、次の一歩として試してみてください。

REVISIONS / 改訂履歴
REV.DATE内容
32026-10-16図解を描き直し(図面のデザインにそろえた)
22026-10-06記載内容の事実確認と修正
12026-09-23初版
NEXT READ本棚から1本

AIで開発を組み直すなら、まずこの5冊から

入門・実践・設計まで、Claude Codeの本をレベル別に5冊選んで比べました。

→ おすすめ5冊を見る

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

トム

SESで約8年、環境を変えられないもどかしさの中にいました。32歳で自社開発企業に転職し、今はClaude Codeと自動化で、仕事も時間も組み直している途中です。
・Javaバックエンドエンジニア(Java歴12年以上)
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎
詳細なプロフィール

𝕏

開発ツール