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放置で世界が変わる癒しゲームをClaude Codeで1日で作った|世界が、息をする。制作ログ#1

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世界が、n息をする。(制作ログ#1 放置型の癒しゲーム)

トム

SESで約8年、環境を変えられないもどかしさの中にいました。32歳で自社開発企業に転職し、今はClaude Codeと自動化で、仕事も時間も組み直している途中です。
・Javaバックエンドエンジニア(Java歴12年以上)
・資格:基本情報技術者/応用情報技術者/Java Silver/Python3エンジニア認定基礎
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仕事や読書をしている横で、画面の隅に小さな世界を置いておく。ふと目を向けると、雨が降っていたり、湖にシカが来ていたり、知らないうちに家が1軒増えていたりする。

そんな放置型の癒しゲーム「世界が、息をする。」(英題 A World at Ease、どちらも仮)を、Claude CodeとGodot 4.7で作りました。設計書を貼り付けて頼んだのが2026年10月18日の11時半ごろ。そこから19時前までの約7時間で、3Dの8ステージとドット絵の別モードまで入りました。

この記事は、その1日の制作ログです。まだ公開はしていません。

冬の湖畔の町。右側に作業の道具箱(ポモドーロタイマー)を開いた画面

冬の「湖畔の町」と、作業の道具箱

どんなゲームか|何もしなくても、世界が少しずつ変わる

プレイヤーは観察者です。資源集めも、勝ち負けも、ゲームオーバーもありません。時間・季節・天候が移り変わり、生き物や人が勝手に暮らし、旅人がキャンプを張って、やがて小さな集落ができていきます。

設計書でいちばん大事にしていたのは、見ていない間にも世界が変わることです。ゲームを閉じていた時間も、戻ってきたときに半分の速さでまとめて進めます(最長7日分)。半分の速さにしたのはClaude Codeの判断で、一晩離れるたびに季節が2つ進むのを避けるためです。

プレイヤーにできるのは、軽い「きっかけ」だけです。雨を呼ぶ、蛍を呼ぶ、旅人を招く、地面に巣箱や焚き火を置く。置いた物は保存され、小鳥や人が集まる理由になります。

1日の流れ|指示は6回

Claude Codeに出した指示は、設計書の貼り付けを入れて6回です。時刻はClaude Codeの会話履歴から拾いました。

時刻私の指示できたもの
11:29設計書を貼って「このゲームを作成して」12:15に初版。湖畔の世界1つ、生き物11種、イベント約30種
12:24どの世界も似ている。ステージを増やして、見た目の質を上げて13:13に8ステージ版。生き物約55種、イベント101種
13:29まだ変化が少ない。ドット絵は「まったく新しい世界」で3D版はイベント220種へ。ドット絵は別のセッションで作り始める
14:16作業用なので作業支援ツールも。テキストより見た目のイベントで14:30に作業の道具箱。14:49にドット絵モードが完成
16:42まだ殺風景。人や動物の争い・会話・じゃれ合いを小物を大量に配置。3D版はイベント270種、ドット絵は148種
17:18タイトルに戻るボタンはある?3D・ドット絵の両方に「タイトル」ボタンを追加
2026年10月18日。このあと18:35から「バグがなくなるまで直して」と頼み、今も直している途中です

指示の中身は、ほとんどが「まだ足りない」でした。1回で欲しいものを全部言えたわけではなく、できたものを見てから次を言っています。

最初の版は、どの世界も「真ん中に湖」だった

初版は45分ほどで動きました。設計書の「初期リリースの範囲」をひととおり満たしていて、季節も天候も集落の成長もあります。ただ、何度か世界を作り直すと、どれも同じ形でした。中央に丸い湖があり、そのまわりに森がある。

初版の秋の景色。中央に丸い湖があり、まわりを紅葉した森が囲む

初版の秋。きれいだが、どの世界もこの配置になる

2回目の指示では、まとめてこう伝えました。どの世界も似ている、ステージを砂漠・町・雪山・洞窟のように増やしてほしい、家や人工物のあるフィールドもほしい、見た目重視のゲームなのにグラフィックが寂しい。

返ってきたのが8ステージ版です。湖の数と位置、川、海岸線、砂丘、町の街路が、世界の番号(シード)で変わるようになりました。描画も、Godotの標準設定から高画質なForward+に切り替わり、物陰の柔らかい影や水面の映り込みが出ています。

8ステージを昼・夕方・夜・曇りで撮った一覧画像

上から森と湖、川の谷、海辺の入り江、砂漠のオアシス、雪山、湖畔の町、光る洞窟、風車の丘。左から昼・夕方・夜・曇り

この一覧画像は、ゲームに付けた確認用の起動オプションで撮っています(後で詳しく書きます)。

「ドット絵」の意味が伝わっていなかった

2回目の指示で「ピクセル、ドット絵のバージョンも追加して」と書きました。Claude Codeが作ったのは、3Dの画面を粗く縮めてドット絵風に見せる表示切り替えです。

私が欲しかったのは、それではありませんでした。ファミコンやスーパーファミコンのような、ドット絵で描いたまったく別の世界です。3回目の指示で言い直すと、Claude Codeから「視点はどうするか」と質問が来て、見下ろし型(斜め上から箱庭を眺める形)を選びました。

ドット絵モードは、3D版とは別のClaude Codeのセッションで並行して作りました。3D版の増量と道具箱はもとの会話で、ドット絵は別の会話で。時間・天候・音の仕組みだけを共通にして、世界の中身はそれぞれ別に持っています。

ドット絵モードの「湖のほとりの村」。石畳の広場に噴水があり、人やネコ、ニワトリが歩いている

ドット絵モードの村。素材はすべて文字で描いたドット絵をコードで画像にしたもの

ドット絵の素材も外部の画像は使っていません。パレットの記号を並べた文字列で1枚ずつ描き、それをコードで画像にしています。内部の解像度は400×225で、16×16のタイルを整数倍で拡大して表示します。

作業用だから、知らせは文字より景色で

このゲームは、作業中に画面の隅で動かしておくためのものです。そこで4回目の指示で、作業を手伝う道具を足してもらいました。画面右下の「作業の道具箱」に、ポモドーロタイマー、やることリスト、メモ、集中時間の記録、作業用の環境音(雨音・焚き火・波など)をまとめています。

このとき「作業用なのでテキストよりも見た目のイベントを重視して」と付け加えました。その結果、作業の節目は世界の出来事で知らせる形になりました。

作業の節目世界で起きること
集中の時間が終わる(昼)蝶・風船・小鳥のさえずり・虹のどれか
集中の時間が終わる(夜)ランタンが空にのぼる・流れ星・蛍のどれか
休憩に入るしゃぼん玉が飛ぶ
やることを1つ終える世界のどこかに花畑が1つ増える(保存される)

終えたタスクの数だけ花畑が残るので、1日の終わりに世界を見ると、その日どれだけ片づけたかが景色でわかります。文字の通知は、初期設定では珍しい出来事のときだけ出ます。

「まだ殺風景」と2回言った

8ステージになっても、私の感想は「まだ変化が少なすぎる」でした。その後も「まだ殺風景」と、増やす指示を2回出しています。数の移り変わりはこうです。

時点生き物人の役割イベント(3D)
初版(12:15)11種旅人・住人など約30種
8ステージ版(13:13)約55種約20101種
増量1回目(13:59)約84種約48220種
増量2回目(16:54)約89種(虫を含む)約48270種

2回目の増量では、数だけでなく「やりとり」を頼みました。人や動物の争い、会話、じゃれ合いを、現実に近い動きで。いまは数秒ごとに、カメラの近くにいる人や動物の組み合わせから、次のようなやりとりが始まります。

  • 人どうし:身振りで話す、口げんかして片方が足早に去る、子どもの鬼ごっこ、キャッチボール
  • 動物どうし:キツネがウサギを追う(ウサギは必ず逃げ切る)、子ヒツジのじゃれ合い、雄ジカの角突き合わせ、ネコのにらみ合い
  • 人と動物:しゃがんで動物をなでる、犬がボールを取ってくる、子どもが駆け寄ると鳥がいっせいに飛び立つ
  • 天気:雨が降り出すと、人が軒下や木の下へ走る

気持ちは文字ではなく、頭の上の記号(♥ ♪ ! ? … #)と動きで表しています。ここも「作業中に読ませない」という方針に合わせました。

テストを減らす工夫|全ステージを1回の起動で撮る

2回目の指示には「テストや動作確認は少なくなるように工夫して」とも書きました。ステージが8つあると、1つずつ起動して見た目を確かめるだけで時間がかかります。

Claude Codeが用意したのは、確認用の起動オプションです。

  • --gallery=出力先.png:全8ステージを順に作り、昼・夕方・夜・曇りを撮って1枚の一覧画像にまとめる。見た目と実行時エラーの確認が1回で済む
  • --selftest:全イベント・全種の生き物・全部の介入・物を置く操作を一気に動かし、エラーが出ないかを見る
  • --pixel-gallery・--pixel-selftest:ドット絵モードの同じ確認

上の8ステージの一覧画像も、この --gallery で撮ったものです。一覧を見て「砂丘が尖りすぎている」「雪山でカメラが斜面に埋もれている」といった崩れを見つけ、その場で直していました。

それでも全部は拾えません。17時過ぎにタイトルボタンの確認で撮った画面には、洞窟の中で雨が降っている様子が写っていました。

光る洞窟のステージ。洞窟の中なのに雨が降っている

「光る洞窟」の中で雨が降っていた。右上が追加した「タイトル」ボタン

洞窟には天井がある設定なので、雨も雪も降らないように直してもらいました。天井の穴から雫が落ちる演出だけは残しています。

今の規模

項目数
ステージ3D 8種+ドット絵 6種
イベント3D 270種+ドット絵 148種
図鑑3D 281項目+ドット絵 93項目
GDScript3D 42ファイル・約1万4千行、ドット絵 19ファイル・約8千3百行
シェーダー11ファイル(空・地形・水・樹木・霧・虹など)
音声素材63ファイル(すべてPythonで合成)
2026年10月18日19時時点

地形・木・動物・人・建物は、すべてコードで組み立てています。外部の3Dモデルや画像、音源は使っていません。環境音とBGMの音源は、Pythonのnumpyで波形を合成して作りました。

イベントは、tools/gen_data.py に1行足して実行すると、定義ファイルと図鑑が作り直される仕組みです。条件にはステージ・季節・時間帯・天候・雨上がりかどうか・森の育ち具合などを指定できます。

Claude CodeとGodotの組み合わせ方は、Godot MCPの記事にまとめています。Claude Code自体の使い方はClaude Codeの使い方から読めます。

次にやること

18時35分から、Claude Codeに「バグがなくなるまで修正して」と頼んでいて、この記事を書いている今も直している途中です。わかっている不具合のひとつは、世界を作り直したりタイトルに戻ったりしたときに、もう消えた物を後から動かそうとしてエラーが出るものです。

そのあとは、自分でしばらく画面の隅に置いて使ってみます。制作中の確認は、エラーが出ないことと画面写真が中心でした。音のバランスと、何時間も置いたときの変化の間隔は、実際に作業しながら確かめるしかありません。

同じClaude Code+Godotで作っている対戦ゲームの記録は、召喚士たちの戦場 制作ログ#1にあります。

SERIES / 世界が、息をする。 制作ログ

#1 設計書から1日で8ステージとドット絵モードまで(この記事)

→ 制作ログの一覧

NEXT STEP
AIに作ってもらうときは、最初の版を見てから次を頼んでみてください。

今回の指示は6回で、そのうち3回は「まだ足りない」でした。最初に全部を言えなくても、動くものを見てから足りないところを言葉にする進め方で、1日でここまで来ました。

途中経過は、また書きます。

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